結果はいかに……

ヘンリー王子、“盗聴裁判”で法廷へ……証言に確証なく敗訴の可能性も?

2023/06/09 22:20
堀川樹里(ライター)
(Getty Imagesより)

 ヘンリー王子が、英タブロイド紙「デイリー・ミラー」の発行元であるミラー・グループ・ニュースペーパーズ(以下MGN)を相手取り、電話を盗聴された」と主張し起こした裁判で、現地時間6日と7日、ロンドンの高等法院の証言台に立った。王族が法廷で証言するのは132年ぶりとあって、裁判所の外には多くのメディアが殺到。裁判所に入る王子は手を振るなど余裕を見せていたが、反対尋問ではわからない」覚えてない」と発言するなど精神的に不安定な様子だったと報じられている。

 肝心の証言は、メディアからの悪意ある報道や盗聴など違法な手段を使った取材により精神的にダメージを受けたというもので、Netfixのドキュメンタリー「ハリー&メ―ガン』や自伝本SPARE』の延長線上にあたる内容。盗聴の証拠は出せていないと報じられており、このままだと王子は敗訴するのではという声も上がっている。

 今回の裁判で55ページにわたる証人陳述書を提出した王子は、タブロイドや新聞紙に能無し」浮気者」未成年のくせに酒を飲んでる」無責任にドラッグもやってる」などという見出しの記事を出され、若い頃から精神的ダメージを受けてきたと主張。記事が出るたびに誰が情報を流したのか」と疑心暗鬼になり、被害妄想にとらわれ誰も信じられなくなってしまったと語った。

 MGNに対して訴訟を起こそうと決めた要因の一つは、メーガン夫人をひどく嫌い、王子のことも批判している「デイリー・ミラー」の元編集長で毒舌ジャーナリスト兼司会者として知られるピアース・モーガンが世に放った記事だという。ダイアナ元妃が亡くなる直前、テレビ司会者のマイケル・バリモアにプライベートで送った繊細な内容のメッセージを盗聴し、記事として掲載されたことに、「このことを知り体調を崩したほどダメージを受けた。ピアースを含むこのことに関わった人たちに、卑劣で違法な行為の責任を取らせる決意を強くさせた」と明かした。

 なお、王子はこのことに対するクレームを入れたところ、ピアースからは「恐ろしい個人的攻撃とすさまじい脅迫にさらされ続けるようになった」とも告白。

 また、メディアだけでなくイギリス政府も最悪最低であると訴えた王子は、このような訴訟を起こしたのは、メディアによるプライバシー侵害や憎悪に苦しむ妻のメーガンを救いたいからだとも説明した。

ヘンリー王子の元恋人・チェルシーには「気の毒で仕方ない」の声も

 そんな王子だが、今回の証言で王子のファーストラブとして有名な元恋人チェルシー・デービーと交際していた2004年から11年までの7年間盗聴され続けていたとも主張。それを確信したのは、「ヘンリー王子がストリップクラブでラップダンスを楽しみ、チェルシー大激怒」という記事が出たからで、男友達とストリップクラブに遊びに行ったが、ストリッパーのラップダンスのサービスは受けていないと彼女に電話で説明して信じてもらったにもかかわらず、このような記事をでっち上げられたと述べた。

 豪メディア「Sky news」によると、今回の裁判でメーガン夫人の名前は5回しか出てこなかったのに対してチェルシーの名前は118回も出てきたとのことで、ネット上でもチェルシーと結婚したくてたまらなかったんだろうね」チェルシーのことが忘れられないのだろう」と王子に同情する声が続出している。

 ちなみに、公共の場でキスをするなど熱愛ぶりが話題になっていた王子とチェルシーだが、破局後、チェルシーは「人生における“選択”が異なりすぎるから王子と結婚することはない」と断言。復縁の可能性がないとも話しており、プライベートなことは表に出さないように生活するようになった。

 そんなチェルシーだが、18年5月の王子とメーガン夫人の挙式に招待され出席したことが大きな話題に。昨年、第1子を出産し、赤ん坊の父親である恋人と結婚したとも報じられ、今は親子3人で静かに暮らしているものとみられている。

 しかし、今回王子が裁判でチェルシーとの交際中に受けたメディアからの違法行為を挙げ、破局原因は詮索好きなタブロイドのせい」だと証言したことで、チェルシーは再び世界中の注目を集めることに。

 ネット上では、「王子は自分の真実を語るために、他人のプライバシーを平気で侵害する」「『SPARE』でもウィリアム皇太子やチャールズ国王、カミラ女王とのプライベートな会話や出来事を平気で暴露したし、今回はチェルシーとの過去をベラベラしゃべってる」「昨年出産、結婚したばかりの彼女がこんなふうに注目を浴びるなんて、気の毒で仕方ない」と王子に批判的な声が上がっている。

 なお、チェルシーの夫は、オックスフォード大学出身で両親が経営するホスピタリティ会社の取締役を務めているイケメンであるため、王子と結婚しなくて本当に正解だったよね」といった声もネット上にあふれている状態だ。

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