「元極妻」芳子姐さんのつぶやき112

オリンピック開催中に発砲事件! 「山健組若頭銃撃」は大抗争への号砲の可能性も

2021/08/15 16:00
待田芳子(作家)
写真ACより

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

オリンピック開催中の発砲に警察は大騒ぎ

 久々に「音」がしましたね。「音」とは銃声、つまり発砲事件のことです。

 8月5日朝、神戸市内の路上で神戸山口組の中核組織である五代目山健組の與(あたえ)則和若頭が銃撃されたのです。場所は若頭の自宅前でした。若頭が自宅を出ようとしたところ、バイクと軽自動車が近づいてきて発砲、すぐに走り去ったそうです。若頭は太ももに軽いけがをした程度でした。

 大事件とまではいいませんが、オリンピック開催中の発砲に警察は大騒ぎのようです。外国の方がたくさん見えているのに「街なかで発砲」ですからね。「ジャパンは危ない国です」と宣伝したようなものです。

 以前も書かせていただいていますが、これまではオリンピックなど大きなイベントが開催されている時は、ヤクザは抗争を控えていました。あの山一抗争でもユニバーシアード(1985年の夏季ユニバーシアード神戸大会、大学生の国際総合競技大会)の期間中は休戦しています。

 そもそも「休戦」の理由は、警備に当たる警察のメンツをつぶしたら面倒なことになるからというのが主な理由ですが、「カタギに迷惑をかけたくない」というのもあります。不良も普通にオリンピックとか大好きなんですよ。

 なので、報道も「この期間にまさかの発砲」的な書き方が多いですが、亡きオットの兄弟分は「『休戦』たって、何か約束でもあったのか? あったら報道されると思うよ」と冷静な分析。たしかに、これまでは山口組の休戦をめぐっては、事前に本部の「通達」が流出するなど、わかりやすかったですね。今回は、そうした通達もなかったようです。

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