仁科友里「女のための有名人深読み週報」

一青窈、子どもの写真入り年賀状で「光浦靖子を傷つけた」発言が失礼だと感じたワケ

2023/08/31 21:00
仁科友里(ライター)

一青窈は、なぜ「大ファン」だという叶姉妹を喜ばせられなかったのか?

 一青は、番組内で20年以上前からファンだという叶姉妹と会いたいとリクエストし、めでたくご対面となった。しかし、一青はファンだという割に、2人を喜ばせる質問ができない。「どこのスパが一番よかったか」「語学はどうやって習得したか」と質問するが、会話はあまり広がらなかった。

 それに対し、タレント・重盛さと美はうまい。「インスタをフォローさせていただいているんですけど」と名乗った上で、「何も入らないちっちゃい鞄シリーズが好きで」とインスタ内の“定番企画”に触れたところ、2人は表情をほころばせていたし、会話も弾んだように感じた。

 なぜ一青との会話は素っ気なかったのに、重森の時は盛り上がったのか。それは重森が「叶姉妹のこと」に触れたからではないだろうか。どこのスパがいいとか、語学の勉強法は叶姉妹でなくてもコメントできる。けれど、「何も入らない小さなバッグシリーズ」は叶姉妹のオリジナルネタなので、彼女たちでないと答えられない。だからこそ、叶姉妹もコメントに力が入ったように思う。

 光浦にも叶姉妹にも気を使っているけれど、結果的に一青の言動がどこかズレていたり、失礼になってしまうのは、一青の物の見方が自分中心だからではないだろうか。これは自分の色で勝負していくアーティストにとっては大事なことだが、一歩間違うと「自分勝手な人、勘違いな人」になってしまう。

 バラエティ番組のトークは周りを見つつ、バランスを保つ(誰かを悪者にしない、時には自分が笑われ役を引き受ける)ことが必要なので、そもそも、アーティストにはあまり向かない、というか、出演するとイメージダウンになってしまう気がする。「餅は餅屋」ということわざがあるが、音楽に専念することをおすすめしたい。


仁科友里(ライター)

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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Twitter:@_nishinayuri

最終更新:2023/08/31 21:00
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