オンナ万引きGメン日誌

野球カード欲しさに万引きを繰り返した児童……やるせない犯行動機とは?

2021/09/25 16:00
澄江(保安員)
写真ACより

 こんにちは、保安員の澄江です。

 先日、今年8月に福岡市西区のコンビニエンスストアで菓子を万引きしたとして、福岡県臨時職員の女(46歳)が逮捕されました。被害品は、フィナンシェ1点、計160円。棚卸をしていた店主が、在庫数の不一致に気付いて防犯カメラの映像を確認したところ、女による犯行の様子が記録されており所轄警察署に相談。その結果、被疑者の特定に至り、後日に逮捕された事件です。

 逮捕された被疑者は、公務員であるためか実名報道となり、県のホームページに謝罪文が掲載される事態にまでなりました。デジタルタトゥー化した犯歴は消えることなく、再起の障害となることは明らかで、いわゆる公務員による万引きが割に合わない結果をもたらすことを示しています。多くの方は、たったそれだけのことで逮捕されるのかと思われるでしょうが、軽微な万引き事案での立件は余罪があることが多く、素直に同情することはできません。コンビニエンスストアをはじめ小規模店舗では、来店するたびに小さな商品を1点だけ持ち去る万引き常習者は珍しくなく、蓄積される被害に頭を悩ませる商店主が多いのです。

 今回は、以前に小さなスーパーで捕らえた少年常習者について、お話したいと思います。

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貧困が招いた悲劇
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