[連載]亀井百合子の「オシャレな女に憧れて」

泰葉母、スザンヌ母に遠く及ばず!? 新米ママ・辻ちゃんのうす~い母性

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2人とも幸せなこんな時期もあったのに
1人はママで、もう1人は……

 07年11月に女児を出産した元モーニング娘。の辻希美が”ママ目線”でベビーウェアやグッズのブランドを立ち上げた。ニュースサイト『ナリナリドットコム』は、そのニュースが『Yahoo!ニュース』に掲載されるとコメント欄が大炎上した、と報じた。主な批判の内容は、「辻デザインのベビー服はかわいくない」とか「”ママ目線”って辻と同じ目線と思われたくない」などなど。

 確かに、”ママ目線”と言われると、「モー娘。目線」や「バカ女(ばかじょ)目線」よりも一皮剥けて大人になった「上から目線」のような感じがして、カチンとくる気持ちがしないでもない。しかし、実際ママなんだから他に言いようがない。藤原紀香の「藤原主義」や釈由美子の「釈ビューティ!」と並んで上から「辻目線」と言われるよりは、”ママ目線”の方がまだマシだろう。著名人はママになるとママ目線で子育て本を出し、ブランドを立ち上げて商売にする。著名でない人は、mixiのプロフィール写真を我が子の写真に変え、ママ目線で”ママになってもオシャレな子育てブログ”を書く。人はママになると、機会あらば「ママ目線」を主張したいものなのだ。そうなのだ!


 と、無理やりあきらめをつけたところで、最近気になった「ママ目線」の本をご紹介したい。一つはは、キャサリン著『おバカでも明るい育て方』(主婦と生活社)。キャサリンとは、タレント・スザンヌの母(れっきとした日本人)である。『クイズ! ヘキサゴン』(フジテレビ系)などの紳助効果で、ついにバカの育児本である。内容を要約すると、スザンヌは勉強はできないけど愛嬌のあるやさしい子で、スザンヌの父親は安岡力也に似ており、キャサリンという英語名はスザンヌよりも先に付けられていたという話である。

 この本の中でキャサリンは次のように綴っている。「もしタレントをやめて熊本に帰ってきても、それはそれで楽しくやっていけることは間違いありません。私たち家族はむしろうれしいくらいです」。

 今、おバカタレントの行く末を日本の全国民が固唾を飲んで見守っているところだが、スザンヌがもし数年後に”あの人は今”状態になっても、キャサリンのこの言葉さえあればそれでいいと思った。これぞママ目線の深い愛だ。そして、読みながら、「こんなにスザンヌの半生に詳しくなって、私は何をやっているんだろう……」と、ほんのり後悔の念を感じさせる本でもあった。

 もう一冊は、海老名香葉子著の『おかみさん』(文藝春秋)。海老名美どり、泰葉、林家正蔵、いっ平という、見事なまでにウケる姉弟を育て上げた母。いったいどんなママ目線してんだよ、という気持ちで読み始めた。しかし、毎年おかみさんにピンクのド派手パジャマを贈る林家ぺーら弟子たちの話や三平の浮気エピソードが強烈で、泰葉のことはどうでもよくなった。というか、噺家の家はサラリーマン家庭とは全く違う、いい意味で”フツーでない”家なのだから、ああいう子が育つのもむべなるかな、と海老名家に寛容になれた。まさに、海老名家アレルギーにおすすめの一冊。

 最後に、漫画家の倉田真由美と心理学者の多湖輝による共著『人に愛される子を育てる! 魔法のアドバイス 人間力を鍛えるモテ育の秘訣』(宝島社)。「モテ育」って……企画会議では盛り上がったんだろうな。くらたまも……子育て語りたいんだな。以上。

 世の中にあふれている”ママ目線”。ツッコミ出したらキリがありません。せいぜい辻ちゃんのことも、むしろ「私たちが辻ちゃんを育ててあげる!」というくらい大らかで生ぬる~いママ目線になって、苦笑しながら見守ってあげるのが正解なのかも。
(亀井百合子)

千秋 ベビーキャンディ

カリスマ”ママ”は本も結構出してます

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亀井百合子(かめい・ゆりこ)
1973年、東京都の隣の県生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスライターに。ファッション誌やカルチャー誌のライター、アパレルブランドのコピーライターとして活動中。

【バックナンバー】
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