コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

秋篠宮さま、かつては皇室を出ていく発言も! 「王室脱退」メンバー相次ぐ英国との違いとは?

2022/11/19 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――注目されるのは、裁判が行われる前に「His Royall Highness(殿下)」という「肩書き、イギリスにおける軍事的な役割、非営利活動に関する役職などを女王に返還」してから、「一介の私人」としてアメリカでの裁判に臨むことになった点です。

堀江 この判断は「エリザベス女王だけでなく、チャールズ皇太子やウィリアム王子の強い意向」を反映したもので、不良王族は王室内の上位メンバーのご意向には従わずにはいられないところが興味深いですね。

――アンドリュー王子、本当に前代未聞のとんでもない王子なのでは?

堀江 19世紀のヴィクトリア女王の王子には、猟奇殺人鬼「切り裂きジャック」の犯人と目される人物、クラレンス公ことアルバート・ヴィクター王子がいましたが、これはあくまでうわさですからね。未成年者への性的暴行で訴えられるとは、前代未聞です。

――エリザベス女王の葬儀でも、王室を脱退したヘンリー王子と、クビになったアンドリュー王子はほかの現役の王室メンバーのように軍服の着用が許されなかったわけですが。

堀江 アン王女も軍服姿でしたよね。かつて秋篠宮さまは過去に紀子さまとの結婚が認められないのなら、皇室を出ていく的な発言をしたことで有名ですけど、この手の「皇族廃業」は日本では現実的になることは今後もないと思います。しかし、イギリスではほぼ同時期に2件も相次いで起きてしまっていたのですね。

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