高橋ユキ【悪女の履歴書】

63歳の“えぐり取られた女性器”――惨殺された「多情な老婆」、男たちとの肉体関係【神奈川“阿部定”イズム殺人事件:前編】

2020/10/03 17:00
高橋ユキ(たかはし・ゆき)

世間を戦慄させた事件の犯人は女だった――。平凡に暮らす姿からは想像できない、ひとりの女による犯行。自己愛、欲望、嫉妬、劣等感――罪に飲み込まれた闇をあぶり出す。

ヒロスケさんによる写真ACからの写真

 昭和11(1936)年5月、東京都荒川区尾久の待合(ラブホテル)で男性の遺体が見つかった。その陰部は刃物で切り取られていたうえ、布団の上には男性のものとみられる鮮血で「定吉二人キリ」と大書きされていた。

 さらに遺体の左太ももに「定吉二人」の血文字。左腕には刃物で「定」と刻まれていた。

 遺体と犯人の身元はその日のうちに判明する。男性は東京・中野にあった鰻料理店「吉田屋」の主人、吉田吉蔵、42歳。犯人は吉田屋において田中加代の偽名で働いていた阿部定、32歳。2人は不倫関係に陥り、店の人間らに気づかれぬよう逢瀬を重ねていたが、そのうち定に「吉蔵を独占したい」という欲求が生まれる。そして事件の日、性交中に定は吉蔵の首を腰紐で締めて殺害したのだった。

 定は吉蔵のペニスをハトロン紙に包み、それを持って一人、宿を出た。翌日にはこの事件は大々的に報じられたが、当の定は吉蔵のペニスを肌身離さず身につけ映画を楽しんでいたという。また時折、ハトロン紙の包みからペニスを取り出し、口にくわえたりもしていた。だがそんな倒錯した日々が長く続くはずもなく、翌日、偽名で宿泊していた品川の宿に踏み込まれた高輪署の警察官に逮捕された。

 二・二六事件からわずか3カ月後に起こった、あまりにも有名な阿部定事件。今回紹介する事件はその翌月に、神奈川県で起こった。

【神奈川 定“イズム”事件】

 同年6月21日、神奈川県都筑郡二俣川村(現:横浜市地区)。木々で鬱蒼とした小高い丘の上に住む、金子みつ宅の戸が3〜4日開かないのを不審に思った近所の者たちが多数集まった夕方。竹やぶに包まれた金子宅の雨戸をこじ開けて室内を開いたところ、そこには目を疑う光景が広がっていた。

 63歳のみつは、六畳間の畳の上に野良仕事のままの服装で仰向けに倒れ、血まみれで死んでいたのだ。遺体は腐敗が始まっており、その顔面は鈍器のようなもので殴られた形跡があった。

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