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SixTONESとSnow Manは登場するのか…「レコード大賞」とジャニーズの変化する関係

2020/01/19 20:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 今月22日、SixTONESとSnow Manが同時デビューする。

 ジャニー喜多川氏逝去後、新体制となったジャニーズ事務所から初めてデビューするグループだけあり、業界内の注目度は高い。まだデビュー前の昨年末から、二組は多くの音楽番組に引っ張りだこだ。

 気が早すぎるかもしれないが、年末の賞レースでSixTONESとSnow Manがなんらかの賞を受賞することも予想できる。すでに一部では、日本レコード大賞の動向が注目を浴びている。

 というのも、2019年12月30日に放送された『第61回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)は、なんとも珍しい光景が見られたからだ。

約30年ぶりにジャニーズタレントが出演したレコ大
 昨年のレコ大では「特別音楽文化賞」という賞が設けられ、昨年7月に亡くなったジャニー喜多川氏が受賞。トロフィーを受け取るため、ジャニーズ事務所を代表して近藤真彦が出演した。

 さらに萩原健一追悼コーナーでは、亀梨和也(KAT-TUN)がザ・テンプターズのヒット曲「神様お願い!」をカバーした。

 これは日本レコード大賞の歴史において珍しい光景である。

 ここ30年ほどジャニーズのタレントは基本的に日本レコード大賞に出ておらず(2010年に近藤が最優秀歌唱賞を受賞した例外はある)、ジャニーズとは関係ない賞だったからだ。

ジャニーズとレコード大賞が仲違いした理由
 ジャニーズとレコード大賞は、最初から絶縁関係にあったわけではない。

 1972年に「男の子女の子」で新人賞を受賞した郷ひろみをはじめ、ジャニーズタレントはレコード大賞で多くの賞を受けてきた。

 80年代には、1980年に最優秀新人賞を受賞した田原俊彦をはじめ、少年隊、シブがき隊、THE GOOD-BYE、男闘呼組、光GENJIなどのジャニーズタレントが賞を受賞し、番組にも出演。そして、1987年には近藤が「愚か者」で大賞を受賞している。

 特別音楽文化賞を受賞する流れで、近藤は当時を振り返っている。

<それまでジャニーズ事務所で大賞をとるチャンスがなかったんで、僕の「愚か者」での大賞は事務所一丸となってとりにいったという記憶があります。「愚か者」で大賞をいただいて、ジャニーさんは顔に出す人じゃないんで、密かに、本当にひとりで喜んでくれたんじゃないかなと思いますね>

 昭和から平成にかけて、レコード大賞にとっても、ジャニーズにとっても、両者の関係はお互い大事なものだったのである。

 ところが90年代以降、ジャニーズは80年代以上の隆盛を極めるにもかかわらず、レコード大賞にはぱったり出演しなくなる。きっかけは、1990年に忍者が最優秀ポップス新人賞を受賞した一件であると言われている。

 1990年から1993年にかけてのレコード大賞は「ポップス・ロック部門」と「歌謡曲・演歌部門」に分かれており、忍者は「日本の伝統文化を取り入れた、演歌のような楽曲も歌えるアイドル」といった触れ込みで売っていたことから、事務所側は歌謡曲部門を希望していた。

 しかし、結局はポップス部門の方に振り分けられた。ジャニーズ側はそのことに不満をもったと報じられている。

 真偽のほどは不明だが、実際、これ以降もジャニーズからは社会現象を巻き起こすような国民的アイドルが多数出てくるものの、彼らはいっさいレコード大賞と関わってこなかった。

 昨年のレコード大賞では、特別音楽文化賞を記念してジャニー氏が生前手がけたアイドルたちを紹介するコーナーが放送されたのだが、80年代まではレコード大賞での映像が流れるのに、90年代以降はレコード大賞のアーカイブ映像はなし。

 SMAP、V6、Kinki Kids、TOKIO、嵐、関ジャニ∞、King & Princeといったグループの歌唱映像は『CDTV』などTBSの別番組の映像を使用していた。

 なにも知らない人が見たら、急にレコード大賞の映像がなくなったので驚いたことだろう。

追い詰められるレコード大賞
 日本におけるポップスの産業構造の変化、数年前に発覚したレコード大賞の不正疑惑など、さまざまな要因からレコード大賞は視聴者から見放されつつある。

 今回のレコード大賞では、年齢の関係で大賞が発表される放送時間には番組に出演できないFoorinがまさかの受賞を果たすなど話題を呼んだが、視聴率にはつながらず。14%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という微妙な数字に終わった。

 そういった状況下において、ジャニーズのタレントが再び番組に出演することはテコ入れ策として抜群の効果を発揮するはずだ。

 特に、2020年はSixTONESとSnow Manのデビュー年であると同時に、嵐の活動休止前ラストイヤーでもある。ジャニー氏が亡くなり、ジャニーズ事務所のメディアへの影響力が弱まると見られてはいるが、結局のところ今年も年末の大型音楽特番はどれもジャニーズ・トピックで大盛り上がりになることだろう。

 ジャニー氏への特別音楽文化賞の授与は、両者の関係の雪解けにつながったのだろうか。答えは年末に分かる。

最終更新:2020/01/19 20:00
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