プウ美ねえさんのエプロンメモ

「シーハーチッチッ」不快な音を出すおじさんに嫌悪感……プウ美ねえさん流の対策とは

2018/11/24 19:00
(C)熊田プウ助

家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。

<今回のお悩み>
「職場の50歳のおじさんにイライラして限界です」
 こんにちは。いつもプウ美ねえさんのお言葉に励まされています。さて、私の悩みは職場の向かいの席の50歳のおじさんのことです。見た目が生理的に無理、仕事ができないくせにため息ばかりついている、食後にシーハーチッチッと不快な音を立てる……のです。毎日イライラしてもう限界にきています。

 同じような相談をしているサイトを見かけましたが、「そんなことくらい我慢しろ」という答えも多く、些細なことというのはわかっています。また、私もおばさん、老いて見苦しくなっていくことも理解しています。でもその人は嫌なのです。同じ人間なのだから、妻子もある社会的には認められた人なのだからと、ただ毛嫌いしないようには努めています。

 不快な音を気にしないようにしたり、我慢できなくなればその場から離れるなどの一応の努力もしています。しかし、平気で人に不快感を与えている神経が信じられません。また、その音を聞かされると、私の人生を汚される、損をさせられているような気になるのです。プウ美ねえさん、「そんなこと……」と言わずに、この気持ちを楽にする方法を教えてください。お願いいたします。
(こまきさん、46歳)  

【プウ美ねえさんの回答】
 不快さ、おつらさ、よくわかります。タイプでもない人から出る音は、確実に私たちの人生を汚します。そして困ったことに、おじさんはよく人前で音を出すものです。聞こえよがしのため息や爆音くしゃみは「世間からゆるされている」という誤解から。独り言は、孤独や自信のなさから。「ええのんか、ええんやろ」などの大仰なセックストークは衰えた自分を盛り上げる必要から生じます。いずれも悪意からではないことが、いさめにくく面倒な点です。

 大人になり叱ってくれる人が減ると、異形の自信ができがちです。ぎょっとするようなショックを与えない限りそれは崩せません。プウ美おねえさんは中学生のころ、咀嚼音を立てるたびに姉から喉元に突きを喰らわされました。こまきさんの年代でしたらアブドーラ・ザ・ブッチャーの地獄突きを覚えておいででしょうか。あれです。複数回喰らった記憶があるので、10代でも一度では直らなかったようです。ましてや中年にしみついた癖は頑固です。

 大変な覚悟がいりますが、ハッキリと苦情を申し入れなければシーハーは止まりません。その際けっして「キレ」てはだめです。あなたがナイーブすぎると思われて終わるからです。余裕のある大人な態度で「叱る」ことが必要です。手紙を渡してはいかがでしょう。“お口のシーハー音に耐えられません。今度鳴らしたら私は自分の机を大きく叩きます” などはどうですか。“飲み物を倒す”  “ブブゼラを吹く” でもよいでしょう。ため息については「深呼吸すると気持ちがいいですね」と賛同・宣言しておき、毎回かぶせ気味にあくびなどして上書きしましょう。声を出して伸びをするのもストレス軽減によろしい。

【今月のエプロンメモ】
手紙のような固い苦情は効きめもありますが、その後の気まずさも避けにくいものです。日頃から連れションや連れタバコを励行し「仲のいい同僚である」と信用させておいてから、「きったねぇ音だすなよ~ぶっ飛ばすぞ」と学生ノリでつっこむのもよい方法です。事後のぎくしゃくが、多少軽減できます。

熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『世界でヤろう!! おひとりホモ☆』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。

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最終更新:2018/11/24 19:00
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