今井舞の「週刊ヒトコト斬り」

松居一代に深くダメージを与える船越英一郎の一撃

2018/09/21 21:00
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松居一代公式ブログより

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎大作
 民間初の月旅行参加計画を発表したZOZOTOWN前澤友作社長。およそ1週間かけて月と地球を周回飛行する予定で、世界的に有名な画家や音楽家などのアーティストを最大8名招待するとのことだが。「月旅行」つっても、基本座りっぱなしの缶詰め状態。そんな状況に1週間、世界の名だたるアーティストたちが集まったら……ってコレ、完全にコメディ映画のシチュエーションだよなぁ。「酒はないのか」「タバコ吸いたい」「便秘になった」「ヤクが切れた」「メイクができない」「トイレでしたい」「実は閉所恐怖症なんだ」「私もセックス依存症」「ちょっと止めて」「もう帰る」「……今、外を何か横切らなかった?」。それは別れた元カノ・剛力彩芽が生霊と化して踊る、怨念のガオガオダンス! ……B級ホラーってのもアリだな。盗作ナシの本物アクシデント続出の予感。ZOZOをとめるな!

◎独走
 ハズキルーペ新CMに武井咲。出産後の初仕事が銀座の高級クラブのママ役。『黒革の手帖』(テレビ朝日系)で昔取った杵柄を今再び。このCM、代理店主導で行う通常の制作方法とは異なり、社長の意向がかなり強く反映されているということなのだが。今回も社長の「好き」が溢れる仕上がりに。「武井咲ちゃんの銀座のママ、あれはハマリ役だったよなー」てな感じで、配役と作りが決まっていった経緯が見えるよう。

 社長の「好き」は配役以外にも。CMでは、ハズキルーペの持ち味の1つである「強度」が「おケツで踏んでも壊れない」という流れで代々強調されるつくりとなっている。当初は「アクシデント」として盛り込まれたケツ踏みシーンであるが。菊川怜の時はわざと、そして今回は「ホステスたちが次々と」にエスカレート。またその際みんなが履いてるホットパンツがねぇ。「ケツ踏みマニア」垂涎。「テレビで流れるお色気」というものを久々に見た気が。

 商品も売れ、CMも常に注目の的。自分の好きを極めただけでニーズを掴む。ハズキルーペ社長の作るCMは、既成概念まみれの従来の代理店手法を無視した、アウトサイダーアートといえるのかもしれない。すごいぜ……。

◎完結
 起訴された泰葉、起訴されなかった松居一代。とにかく「被害者」の皆様、本当にお疲れさんでした。

 特に船越英一郎の「今回に限り、松居一代氏を宥恕することと致しました」の一文は、彼のこれまでの艱難辛苦がにじむと同時に、「不起訴=私の勝利」と捉える松居一代のメンタルに、深くダメージを与える渾身の一撃となったに違いない。

 反論できない状況で騒動が終了。これこそ松居一代が最も避けたかった状況だろう。敗訴よりつらいに違いない。松居一代のメンタリティが、あまりに常人と異なるため、そのつらさにピンと来ず、「ざまあみろ」という気持ちまでは到達しないが。「退治が終わった」という感じはするな。目を見開いて口から泡を吹き、身動きできない状態の松居一代と、間一髪のところで彼女の額に封印のお札を貼ることに成功した船越英一郎が、肩で息しながらその場を去っていく姿が脳裏に浮かぶ。何映画か。

 ちちんぷいぷい。アブラカタブラ。エロイムエッサイム。テクマクマヤコン。エコエコアザラク。エクスペクト・パトローナム。よくわからんが、とりあえず思いつく全ての呪文的なヤツを思い出して呟き、復活を防ぐべく、微力ながら加勢させて頂きますわ。……ホントお疲れさんでした。

今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。

最終更新:2019/05/21 20:24
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