評価を覆すのはもはや手遅れ?

ヘンリー王子夫妻のNetflixドキュメンタリー、米映画レビューサイトでも低評価続出! 特に問題視されたメーガン夫人の発言とは?

2022/12/13 21:07
堀川樹里(ライター)

「コメントを拒否」の字幕めぐり、王室側とNetflix側の言い分食い違う

 また、メーガン夫人がエリザベス女王に初対面する際、「カーテシー」(片足を引いて軽く膝を曲げる、女性が位の高い者に対して行うヨーロッパの伝統的なあいさつの作法)をしなければならないと知ったことを振り返るシーンでは、両手を広げて深々と長々とお辞儀をし、大げさな作り笑いを浮かべながら頭を上げ「陛下、お目にかかれて光栄でございます」と挨拶する様子を再現。

 ネット上では「女王を、王室の伝統をバカにしてる」「王族に対する人種差別」「不愉快」「無知な上に無礼で無神経でむしずが走る」と、これにも非難が相次ぐことに。「王子も気まずそうにしているし、この場面は編集でカットしたかっただろうね」と推測する声も上がった。

 さらにメーガン夫人は、結婚式の数日前にタブロイドから金をもらっていたことがわかり、父親と絶縁状態になったこと、タブロイドには親しくもない異母姉が出てきて迷惑したことなどを悲しそうに回顧。ヘンリー王子は「父親を失ってしまった。私と一緒にならなければ、そんなことにはならなかったのに。責任を感じる」と発言した。一方で、メディアの取材を受けた父方の家族は「父親はいる。彼女が連絡を取らないだけだ。心臓発作を起こしても、心配せず、連絡してこないんだ」と反論している。

 なお、ドキュメンタリーの冒頭に「王室のメンバーは番組の内容に対するコメントを拒否した」という字幕が表示されるのだが、米娯楽雑誌「People」によると、実際にはコメントを求められていなかったとのこと。Netflix関係者は「チャールズ国王とウィリアム皇太子の報道官に連絡を入れ、コメントする権利を与えた」と主張しており、双方の言い分は食い違っている状態だ。

 さらに、昨年「取材方法に問題があった」との調査報告が公表され、ウィリアム皇太子が「もう二度と放映されるべきではない」と訴えた、BBCのドキュメンタリー番組『パノラマ』(1995年放送)でのダイアナ元妃のインタビューの映像も2回にわたり流れた。Netflixが映像を使用する許可を取ったのかどうか問題視するメディアもあり、ネット上では、「ヘンリー王子が止めればよかったのに」との声が噴出するなど、王子に対する批判も集まっている。

 ヘンリー王子は、ブレグジット(イギリスのEU離脱)になぞらえ、メ―ガン夫人の名前をもじって作られた造語「メグジット」(王室離脱)は女性蔑視であると主張したり、イギリスの植民地時代からはびこる人種差別を嘆いたが、「だったらもう戻ってこなくていいよ」と感じているイギリス人は多いようで、ネット上では、「称号だけでなく国籍も剥奪したらいい」と厳しい声も。

自由を求めて ハリーとメーガン 上 新しいロイヤルファミリーを作る
「自由」すぎるのもいかがなもんだろうか……
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