コラム
女のための有名人深読み週報

安住紳一郎も苦言……「好きなアナウンサーランキング」は、なぜ女子アナの首を絞めるのか?

2019/12/19 21:00
仁科友里(ライター)

 と思っていたところ、TBS・安住紳一郎アナウンサーが、ラジオ『安住紳一郎の日曜天国』(TBSラジオ)で、「アナウンサーは人気じゃないってことを何度も言っているので、そろそろ、こういう(好きなアナウンサー)ランキングは、やめにしていただきたい」と話し、その理由を「人気を気にすると、言えない一言が出てくる」「嫌われると思っても、言わなくてはいけない一言がある」と説明した。人気ランキングがあるがために、アナウンサーとしての本分を全うできなくなっていると現役アナが直々に異を唱えるというのは、異例のことだろう。

 人気の局アナはフリーになるという定説がある中、安住アナは「好きな男性アナウンサー」5連覇を果たし、殿堂入りしてもなお、局アナを貫いている。その姿勢を評価されたのか、「週刊新潮」(新潮社)によると、今年の夏に局次長とかなりの出世を遂げたそうだ。ランキングの悪影響に関しては、力のある人が言ってくれなければ、誰も聞く耳を持たない。安住アナでなければできない発言と言えるだろう。

 でも、残念ながら来年も再来年もランキングはなくならないと思う。放送局にスポンサーがいて、視聴率を取ることが仕事としている以上、こういう“証拠”に似たものがないと企画が通せないという考え方にも一理あるからだ。せめて、女子アナのみなさんが、ランキングのためにキャラを作りすぎて、自身の女子アナ生命を短くしないことを祈るばかりだ。

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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Twitter:@_nishinayuri

最終更新:2019/12/19 21:00
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