コラム
「ちょっと高い」ユニクロのイメージ

ユニクロユー(Uniqlo U)の落とし穴――トレンドを押さえたコラボラインは「高品質&低価格」でも、購入には要注意!?

2019/10/20 19:30
南充浩

 さて、ユニクロの衣料品は、低価格ゾーンでありながら、圧倒的に素材と縫製が良く、高く評価されています。一部の百貨店向けブランドやセレクトショップ向けブランドより「品質は高い」とまで言われているのです。個人的には特に冬のウールセーター類のコスパの高さは群を抜いていると感じています(カシミヤセーターは値段相応)。

 そのため、8700億円もの売上収益を叩き出すのも当然だと言えるものの、定番のダウン、パーカー、フリース、セーターなど、商品のラインナップがベーシックすぎて飽きてしまうことはないでしょうか? レディースもそうですが、とりわけ衣料品のデザインバリエーション自体が少ないメンズにおいてはどうでしょうか? 筆者は、やはりユニクロは「飽きがきやすい」というのが、正直な印象です。

 例えば冬のセーター。基本となる黒、グレー、紺と3色を揃え、あとはアクセントとなる赤やブルー、紫など2~3色買い足せばそれで終わりになります。全10色全てを揃えようという人はほとんどいないでしょう。次に買うときは、以前に買った物が破れたり傷んだりしたときになるものの、よほど乱暴で粗雑な扱いをしなければ、だいたい3年前後は持ちますから、買い替え・買い足しは3年に1度ということになります。

 ユニクロがこれまでその品質を磨き続けてきたベーシック衣料というのは、ユニクロ側にとって、販売期間を長く設定できるというメリットがある半面、買い替え・買い足し頻度を低くしてしまうというデメリットをはらんでいるのです。最近は無駄遣いの象徴としてやり玉に挙げられることが増えたトレンド衣料品ですが、ブランド側にとっては、はやり廃りが激しいため販売期間が短くなるというデメリットがありつつ、買い替え・買い足し頻度を高くできるというメリットもあります。

 この買い替え・買い足し頻度が低くなるというユニクロのビジネス上の弱点を補完するのが、現在の「ユニクロU」をはじめとするデザイナーコラボラインだと言えます。

 業界では、「ユニクロU」ほかデザイナーズコラボラインに対して、「最新トレンド品が、この値段、この品質で買えるとは驚きだ」という意見が多く、おおむね高評価。ちなみに筆者も業界の端くれにいるからなのか、実はユニクロの本体ラインよりも、「ユニクロU」含むデザイナーコラボラインの方を多く買っていて、この3年間くらいのユニクロ購入品の約7割はデザイナーコラボラインなのです。私ですら、こうした有様ですから、業界からの評価がいかに高いかがおわかりいただけるのではないかと思います。

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