山口真帆の自作自演を匂わせるNGT48民事裁判、矛盾がすさまじい

2019/09/25 20:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 NGT48暴行事件の犯人男性2人に対し、AKSが3000万円の賠償金を請求している民事裁判。今月24日、「産経新聞」および「文春オンライン」が、被告側が提出した裁判資料の一部を公開した。

 被告側の主張は、事件前から山口真帆と「私的領域で交流していた」というものだ。なお、20日に行われた原告側と被告側の非公開の協議では、被告側が山口への暴行を否定。活動休止との因果関係はないと主張していることもわかっている。

 しかしなぜ被告側は、事件直後のスタッフや警察官とのやりとりで「もともと山口真帆と交流があった」と言わなかったのだろうか? 第三者委員会の調査にも応じず雲隠れしていたのに、今になって“新事実”が明らかになったかのような展開は明らかにおかしい。

 そもそも裁判資料の内容は、暴行事件直後の犯人と山口真帆との会話を録音した音声テープに残っている内容とは、大きく異なっている。

被告側は「山口真帆から部屋番号を教わった」と主張
 まず、以下は被告側が提出した裁判資料による、被告側の主張だ。

 被告のひとりは、2017年2月または3月に行われた握手会で山口真帆と会話をし、「運営を介さずにプレゼントを贈ったりしたいので、私的に会ってほしい」と頼んだという。

 「山口真帆は私的に会うことを承諾し、被告に自身が居住するマンションの名前と、部屋の番号。携帯の電話番号を教えた」そうだ。

 そして被告は2017年4月ごろに山口と同じマンションの、彼女の向いの部屋とは違う階の部屋を借りる。マンション内の廊下で山口と密会し、プレゼントを渡すなどの交流を図っていたという。

 さらに、なぜかメールやLINEではなくTwitterのダイレクトメッセージを利用し、山口が次のライブで歌う曲やレッスンの状況などを教えてもらった、という。

 ところが、2017年秋ごろになると、山口はダイレクトメッセージに返信しなくなった。被告は理由を聞くために80万円分の握手券を購入し、山口に接触。握手会で山口は、ダイレクトメッセージを返さない理由は、「(被告との)私的領域でのつながりが(運営に)バレて、処分を受けるのが怖いから」だと説明したそうだ。

 しかし上記の一連の主張は、2018年12月、事件直後に録音されたテープでの発言とはまったく異なっている。一体どういうことなのか。

事件直後の被告は「山口真帆の部屋はメンバーから聞いた」
 被告側は今、山口真帆から部屋の番号を教わり、事件前からマンション内で山口と会っていたと主張しているが、事件直後にはまったく違う証言をしていた。

 事件直後、山口真帆と犯人、山口の友人であるNGTメンバー、そしてスタッフらが入り乱れての会話が録音されたテープ。そこで山口は被告を、<なんであやかに(太野彩香)の向かいの家が私だって知ってたの?>と問い詰めている。それに対し被告は<それは相当前にあやかにか誰かに聞いたな>と答えており、裁判資料とは相違がある。

 また、被告が事件前から山口とマンション内で交流していたという話にも矛盾がある。事件直後の被告は、山口を襲った理由として以下のように述べていたからだ。

<あそこでよくその、他のメンバーさんとかとぶっちゃけ言ったら会ったりとかしていて、一緒に遊んだりとかちょっとご飯食べたりとか昔からしていて。その延長線で話していて、山口さんと話したいみたいな僕たちの間でなって、話したいなってなったんで>
<その出入りできるんで、外で話すより中で声をかけた方がいいなと僕が勝手に考えてちょっと声かけたんですけど>
<だからそこで普通に俺、俺自身も他の子と会った時とか、普通だったから、あんなにその、えっと、(山口が)パニックになるとは思わなかったから>

 この発言からは、「被告は他のNGTメンバーとは日常的にマンション内で交流をしていたが、山口とマンション内で会話をしたことはなかった」と解釈するのが妥当だろう。山口が自ら部屋番号を教え、マンション内で被告と会っていた時期があるのならば、こうした発言にはなり得ない。

 もちろん、被告と山口真帆が事件当時、まったくの初対面だったわけではないことも会話から伺える。山口にとって被告は、NGTの握手会で話したことがあるファンだったかもしれないし、あるいはマンション内で別のメンバーと密会しているファンという認識だったかもしれない。ただ、以前からマンション内で被告と山口が会っていたという主張は無理があるのではないか。

 以上のように、裁判資料における被告側の主張と、事件直後の録音テープには矛盾が多い。仮に裁判資料の主張を「正しい」とするならば、このとき録音された会話がすべて、犯人の男たちと山口真帆による芝居、つまり自作自演だったということになる。そうでなければ、辻褄が合わない。

 しかし事件で男たちは逮捕された。不起訴になったとはいえ、男らにとって大きな損害ではあっただろう。そして山口真帆は、事件から一カ月後に「運営は何も動いてくれなかった」と涙ながらに告発。何カ月もかけ、「健全なNGT48にしてほしい」と訴える戦いを展開した。誰にとってもリスクが大きく、自作自演で事件をでっちあげるメリットがあるだろうか。

 AKSは「産経新聞」の取材に対し、「具体的な証拠が出ていないので判断できないが、事件の真実を引き続き追求していきたい」と話しているが、犯人と山口真帆とが事件前から私的に交流していたという“証拠”は、果たして出てくるのだろうか。裁判の行方を見守りたい。

最終更新:2019/09/25 20:00
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