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『デスノート』が設定改変した意味と、ドラマとして成立させる窪田正孝の功績

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『デスノート』(日本テレビ系)公式サイトより

 『デスノート』(日本テレビ系)が話題だ。第1話の平均視聴率は16.9%(ビデオリサーチ、関東地区/以下同)を獲得。これはSMAP・木村拓哉主演の『アイムホーム』(テレビ朝日系)の初回視聴率16.7%よりも高く、民放のドラマでは今年一番の数字となっている。第2話以降の視聴率は低下しているが、死屍累々のテレビドラマの中では好調だと言える。何より、日曜午後10時30分からの若者向け新設ドラマ枠を定着させた功績は大きい。

 『デスノート』は、名前を書いた人間の命を奪うことができる死神のノート「デスノート」を手に入れた大学生の青年・夜神月(窪田正孝)が、この世に犯罪のない世界を作るために、ノートの力で犯罪者たちを次々と殺していく物語だ。原作は少年ジャンプで2003~06年に連載されていた人気漫画『DEATH NOTE』(集英社/原作:大場つぐみ、作画:小畑健)。月と国際探偵・Lの戦いを巧みな心理戦で描いたミステリータッチの物語として高い評価を獲得した。金子修介監督による映画版も高評価で、月を演じた藤原竜也とLを演じた松山ケンイチの演技も称賛され、漫画原作の成功例として語られることが多い。

 それだけに、ドラマ版で月を演じた窪田とLを演じた山崎賢人は映画版の配役と比較され、厳しい目にさらされている。また、ストーリーや登場人物の設定の改変に対しても批判が多い。中でもデスノートで人を殺すことに躊躇がないカリスマ的な天才だった月を、アイドルオタクの平凡な大学生に変更したことについては批判が多い。知名度が高い原作漫画だけあって、ある種“炎上物件”として注目を浴びており、ネタ的に見られているというのが、ネットの感想を見ていての印象だ。

 脚本の改変に関してはうまくいっていると言える。元々、漫画版もLが死んだ後の第二部はストーリーが迷走していた側面が強かった。映画版が高く評価されたのは、この第二部を丸ごと捨てて、月とLの対決に物語を絞り込んだからだ。一方、ドラマ版では第二部に登場するLの後継者・ニア(優希美青)と、検事の魅上照(忍成修吾)を序盤から登場させることで物語をうまくアレンジしている。後半、彼らをうまくストーリーに絡めることができれば、面白いドラマになるのではないかと期待している。

 批判の多い月の設定改変も悪くはない。「名前を書かれると死ぬノート」という設定が、ネットに個人情報をさらされると命取りになるという“時代の寓話”として広く読まれていた漫画だった。しかし、漫画版が連載されていた00年代と2015年現在ではインターネットをめぐる情報環境が大きく変化している。2ちゃんねる全盛だった連載当時に対し、現在はTwitterやLINEといったSNSが全盛の時代である。当時は先鋭的だった、人間関係を俯瞰して分析しながら戦略的に行動する月の思考は、今ではSNSを舞台に誰でもやっていることだ。つまり、誰もが月であるからこそ、月は平凡な大学生となっているのだ。

 クオリティを下げているのは映像と演出だ。とにかく画面が安っぽい。元々「死神のノート」という子どもっぽい設定の話が高く評価されたのは、小畑健のハイクオリティな作画があってのことだ。実写化するなら、漫画と同じくらいスタイリッシュな映像を作らないといけないが、そこに対する努力の形跡がまったく見られない。これは演技指導に対しても同様だ。

唐沢と組んでる『ラストコップ』もなんかヤバい臭いするわ……

しぃちゃん

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