10月期ドラマの視聴率から算出

【2023年秋ドラマ】脱落率ランキング! 月9『ONE DAY』は4割減、『うち弁』はアップ

2023/11/13 16:20
仲宗根由紀子(エンタメライター)
向井理の画像
諸葛孔明役が好評な向井理(C)サイゾーウーマン

 多くの作品が物語中盤に差し掛かり、盛り上がりを見せている2023年10月期・秋ドラマ。ただ、中には気になって見始めたものの、「思ってたのと違った……」「オンタイムで見るほどではないかも」といった理由で“脱落”してしまったという作品もあるだろう。

 そこで「サイゾーウーマン」では、第1話と11月9日までに放送された最新話の世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を比較し、その上昇・下落率を算出。下落率が高い順にランキング形式で紹介したい。

1位は月9『ONE DAY』と『パリピ孔明』!

 今期、最も視聴率の下落が激しかったのは、嵐・二宮和也、中谷美紀、大沢たかおがトリプル主演を務める「月9」ドラマ『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』と、向井理主演『パリピ孔明』(ともにフジテレビ系)。下落率は38%だった。

 『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』は、初回7.8%とまずまずの滑り出しだったが、最新話の第5話で4.8%までダウン。放送前、“1日の出来事を1クールかけて描く”という斬新な構成が話題となったが、視聴者からは「物語がなかなか進まない」「3つのストーリーがコロコロと切り替わり、見ていて疲れる」と不満の声も上がっており、多くの脱落者を生んでしまった。

 なお、当サイトでは毎クールでこのランキングをお届けしているが、今年放送された「月9」はどれも脱落率が高めで、毎回、首位や上位にランクインしている。

 逆にいえば、それだけ「月9の初回はオンタイムで見よう」という視聴者が多いとも受け取れるが、世間の関心度は高いだけに、数字をキープできない状況は非常にもったいない。

『パリピ孔明』視聴率キープできず、「出オチ」の指摘も

 同率1位の『パリピ孔明』は、向井演じる諸葛孔明が現代の渋谷に転移し、上白石萌歌演じる駆け出しのシンガーソングライター・月見英子(EIKO)の夢を叶える“軍師”として活躍する物語。初回は6.1%だったが、第5話と第7話(最新話)で自己最低の3.8%を記録してしまった。

 同名漫画が原作の同ドラマは、歌い手・96猫がEIKOの歌声を担当したアニメ版の印象が強いこともあり、初回放送後には、ネット上で「上白石も上手だけど、EIKOのイメージとはちょっと違う」などと物議を醸すことに。

 熱心な視聴者からは「実写版の完成度としては高い」「向井理がちゃんと孔明に見える」と賛辞も目立つが、一方で「孔明の出オチ感が強い」との意見もあり、視聴率はキープできなかったようだ。

TBS日曜劇場『下剋上球児』が3位! 『ゼイチョー』『うち弁』は微増

 3位は鈴木亮平主演の日曜劇場『下剋上球児』(TBS系)で、26%ダウン。平均世帯視聴率は第2話まで10%台と2ケタが続いていたが、11月5日放送の第4話で8.0%までダウンした。

 鈴木といえば、2021年7月期の同枠『TOKYO MER ~走る緊急救命室~』で主演を務め、最終回で自己最高となる19.5%の高視聴率をマーク。それだけに、『下剋上球児』も同様に有終の美を期待したいところ。

 また、多くのドラマが勢いを失う中、逆に視聴率が微増しているのが『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系)と『うちの弁護士は手がかかる』(フジテレビ系)。

 特に『うちの弁護士は手がかかる』はこれまで6~7%台をキープしており、今期、視聴率の下落が目立つフジ系ドラマの中で、唯一健闘している。

 『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』と『パリピ孔明』がそろって約4割の下落率となってしまった同ランキング。ただ、前者は最終回へ向けてストーリーが盛り上がる可能性も十分ある。今後の推移に注視したい。

2023年10月期ドラマ脱落者率ランキング(民放4局、午後8~10時台)

1位:『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(フジテレビ系、月曜午後9時)38%ダウン
同:『パリピ孔明』(フジテレビ系、水曜午後10時)38%ダウン

3位:『下剋上球児』(TBS系、日曜午後9時)26%ダウン

4位:『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日系、木曜午後9時)25%ダウン

5位:『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系、火曜午後9時)20%ダウン
同:『いちばんすきな花』(フジテレビ系、木曜午後10時)20%ダウン

7位:『トクメイ!警視庁特別会計係』(フジテレビ系、月曜午後10時)19%ダウン

8位:『コタツがない家』(日本テレビ系、水曜午後10時)18%ダウン

9位:『セクシー田中さん』(日本テレビ系、日曜午後10時30分)17%ダウン

10位:『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系、火曜午後10時)12%ダウン

11位:『相棒season22』(テレビ朝日系、水曜午後9時)11%ダウン

12位:『フェルマーの料理』(TBS系、金曜午後10時)4%ダウン

13位:『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系、土曜午後10時)2%アップ

14位:『うちの弁護士は手がかかる』(フジテレビ系、金曜午後9時)3%アップ

※上昇・下落率は小数点以下を四捨五入。


仲宗根由紀子(エンタメライター)

仲宗根由紀子(エンタメライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

最終更新:2023/11/13 16:20
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