ママ友グループLINEから

「年間100万」! 子どもの塾代に悩むママたちが語る、中学受験のリアル「ここまで投資したんだから、諦めるわけにはいかない」

2021/11/16 14:00
池守りぜね(ライター)

ここまで投資したのだから、受験を諦めるわけにはいかない

 千穂さんは、「中学受験は自分の両親からの援助が受けられないとつらい」と本音を漏らす。

「ママ友の中には、夫も中高一貫校を出ている人がいて、義実家からの金銭的援助も期待できるそう。うちはサポートを受けられる環境ではなく、何かあった時のことを考えると不安なので、正直、うらやましいです。情報交換用にママ友と少人数のLINEグループを作ってやりとりしているんですが、子どもの塾代については、『ここまで投資したんだから、受験を諦めるわけにはいかないよね』とお互いを励まし合っています」

 千穂さんにとって、中学受験をするママ友は、“戦友”のような存在だという。

「受験って、孤独なんですよ。夫が協力的ではない家庭だと、塾に持たせるお弁当を作ったり、送り迎えをしたり、ママが1人で子どもを支えなくちゃならない分、ストレスも溜まる。いくら自分が頑張っても、実際に試験を受けるのは子どもなので、合格発表の日まではどうなるのかわかりません。焦ったり、不安になった時、ママ友が『○○ちゃんなら絶対に受かるよ』とか、『みんなで合格目指そう』とメッセージをくれるので、落ち込まずに済むんです。もしかしたら、難関校を受験させるママ同士は仲が良くないのかもしれないけれど、私の周りは“ライバル”というよりも、一緒に苦難を乗り越える“戦友”のような意識を持っている人が多いかもしれません(笑)」

 育児を取り巻く環境は、年々と変わっていく。以前は一般的ではなかった中学受験も、これから先、教育方針のひとつとして定番化していくだろう。子どもの受験に不安を抱えるママたちには、千穂さんのように同じ境遇の人と情報交換を行いながら、少しでも自身のストレスを軽減させていってほしいところだ。

池守りぜね(ライター)

池守りぜね(ライター)

出版社やweb媒体の編集を経て、フリーライターに。趣味は家族とのプロレス観戦、音楽フェス参戦。プライベートでは女児の母。

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最終更新:2021/11/16 14:00
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