「元極妻」芳子姐さんのつぶやき103

ヤクザの数は過去最小、半グレの検挙数は過去最多! 元極妻が考える貧困と居場所

2021/04/11 16:00
待田芳子(作家)
ヤクザの数は過去最小、半グレの検挙数は過去最多! 元極妻が考える貧困と居場所の画像1
写真ACより

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

ヤクザにはならなくても、半グレを選ぶ若い人は増えている

 2020年に大阪府警が摘発した「半グレ」の数は約350人と、過去最多となったことが報じられました。大阪府警では同年4月から捜査4課に半グレを取り締まる専従班を設置、捜査しているそうです。

 報道によりますと、半グレの検挙数は年々増加しており、以前は「オレオレ詐欺」など特殊詐欺の事件が目立ちましたが、最近はキャバクラなど飲食店の経営にも乗り出し、違法な客引きをしたり泥酔させた客から金品を盗んだりと、いろいろやっているようです。

 でも、この統計は大阪府内のデータなんですよね。そもそも半グレはメンバーが流動的で、警察庁は実態を把握できていないようです。「怒羅権(ドラゴン)」など暴対法で「準暴力団」に指定されている組織もありますが、ヤクザと違って組織加入の要件などは特になく、ましてや盃もありません。メンバーに女性や未成年がいるのも特徴です。オレオレ詐欺の出し子など、仕事(犯罪)がある時だけ声をかけられて参加するんですね。

 そうした中で、大阪は有名なグループも多く、警察は比較的把握しやすかったようです。

 また、半グレは増えていますが、ヤクザの数は減少しています。警察庁『令和2年における組織犯罪の情勢【確定値版】』によりますと、国内の暴力団構成員・準構成員の数は05年以降減少を続けており、構成員の数は令和2年(20年)末現在で2万5900人(前年比2300人減)で、過去最少となっています。

 ヤクザ「には」ならずに、半グレを選ぶ若い人が増えているということです。もちろん若者だけではありません。生活できずに組織を脱退した「元構成員」たちも、半グレと行動を共にすることがあると聞いています。

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