海外
それより電車通勤にびっくり!

アナ・ウィンター、地下鉄でトランプ次期大統領の文句を言っていたことをリークされる

2016/12/16 19:25
「だって電車って安いじゃない」

 「ミニスカートにボブヘアー&サングラス」でおなじみの、アメリカ版「VOGUE」の名物編集長アナ・ウィンター(67)。彼女は1988年に現職に就き、ファッション・トレンドをリードしてきた。若いデザイナーやモデルを発掘するなど、ファッション界に大いに貢献しており、2008年にはその功績が認められ、イギリスの大英帝国勲章が贈られている。

 常に鋭い視線でファッションを見続けてきたそんなアナが、通勤電車の中でアメリカの次期大統領に当選したドナルド・トランプを厳しく批判している会話を周りの乗客に聞かれ、リークされてしまったのだ。

 英大手タブロイド紙「ミラー」は、先週、アナが満員通勤電車の中でドナルドの悪口を言っていたと報道。アナは、「トランプ財団は、これといってなにもしてないじゃない!」と批判した上で、「役員は全員一族で占められている。彼は大統領になったことで、自分と自分のブランドを売ろうと企んでるわ。自分と家族の資産を増やすことだけを考えているのよ」と、嫌悪感たっぷりに言い放ったと伝えた。

 「トランプ財団」はドナルドが88年に設立した非営利団体だが、自身の法的問題を解決するために、この財団を利用しているという疑惑が持たれている。ドナルドは、不動産について学べる「トランプ大学」をフロリダ州に設立しているが、13年には同校が受講生を騙しているという疑惑が浮かび上がった。大学は認可されたものではなく、不動産について学びたいという人を狙ったセミナー商法で、受講したところで不動産のノウハウなど何も身につかない、ぼったくりの詐欺だと問題になったのだ。

 受講生からクレームを受けたフロリダ州は、トランプ大学に対して法的措置を取るかどうか検討を開始。その直後、トランプ財団から同州司法長官に2万5,000ドル(約295万円)が献金され、同州は「不正行為は確認できない」として法的措置の見送りを決定した。今回の大統領選挙中、この件が掘り返され、「トランプ財団は慈善団体なんかじゃない、ドナルドが自分自身のために利用しているだけ」だと強く非難されるようになった。

 しかし、財団について叩かれていたのはドナルドだけではない。大統領選挙を争っていたヒラリー・クリントンが運営する「クリントン財団」も、大口献金者や企業を優遇する取り計らいをしていたことが判明。批判を浴びていたのだ。両候補の財団がスキャンダルまみれだったため、世間は「財団なんて、そんなもんだ」と冷ややかな目で見るようになっていった。そのため、今回のアナの通勤電車での発言に対して、ネット上では、「理解できる」「確かに」という声が上がった。

 民主党を支持しているアナは大統領選で、ヒラリーを支持していた。今回はまれに見る接戦だったため、ヒラリーが落選してがっかりしている有権者は山ほどおり、公共の場でドナルドを批判する人も少なくない。そのため、ネット上では「アナが通勤電車の中でドナルドの悪口を言った」という報道に対して、「アナと同じように思っている人は多勢いる」「共感する」という反応が上がった。

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