噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第257回】

川崎中1殺害事件、「女性自身」と「週刊女性」にみる報じる“視点の差”

2015/03/03 21:00

「顔見知りでもない少年たちが、コンビニでたむろしているだけのシーンで、あなたは声をかけられますか。(略)夜にコンビニの前でたむろして、カップラーメンを食べているだけでは、どうにもできない」

 普通の市民ならそうかもしれないが、しかしこれは教育委員会の指導課、いわば当事者のコメントだ。あまりに人ごとで無責任すぎる。「週女」記事は夜に徘徊少年たちに対する、大人たちの無関心さを浮かび上がらせるものだ。中学生の夜間の外出をこれほどまで容認、放置している家庭や教師、そして教育委員。記事では、周囲の無関心さが上村君を殺した一因だと指摘する。

 加害者を責め立てるだけでなく、その背景の1つに迫る丁寧な記事だが、一方の「自身」はダメダメだった。「父親がトラックの運転手で母親がフィリピン人。妹と母親が違う姉がいる」という家族構成の18歳少年(主犯格の容疑で逮捕)の家に取材に行く「自身」記者。するとベランダから母親が罵声を浴びせてきたらしい。

「あまりに大声で、早口だったこともあり何を言っているのかはわからない」

 さらに父親を取材すべく自宅前で待機する記者。すると弁護士が現れ「マスコミに話さなくてはならないという義務でもあるんですか」と忠告されたという。双方とも取材の現場ではよくあることだ。しかし記事にはこんな言葉が続く。「(父親は)事件発覚直後から、早々と弁護を雇っていたのだ――」。

 まるで弁護士を付けることが“罪”であり“後ろ暗い”とでも言いたげな一文だ。しかもフィリピン人の母親にしても、いかにも日本語がヘタで聞き取れなかったとの悪意さえ読みとれる。一方の被害者の少年についてはこうだ。

「ムードメーカー」「愛される存在」「妹たちの面倒もよくみていた」「(母親は)生活力のあるたくましい女性」「憔悴しきって、息子の遺体を前に絶句」

 記事の内容はほぼこれだけだ。これら個人的事情を書くなら、それに対する論考や少年犯罪に対するそれがあるはずだが、ない。単に加害者を貶め、驚くほど被害者を美化している。それだけだ。そもそも、今回の事件は被害者、加害者ともに共通点も多い。美化される被害者にしても、深夜不良グループの1人に「先輩遊びましょうよ」とLINEで誘ったことが事件の発端だったといわれている。母親は5人の子どもを抱えるシングルマザーで、朝早くから夜遅くまで働いていたというが、それでも中1の少年が深夜に頻繁に外出し、顔面を殴られて大きな痣があっても、それに積極的に対処した形跡はない。

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