記事は削除されたけど……

園子温監督、性加害疑惑報じた出版社と“和解”も「事実無根ではない」の指摘続出

2024/02/02 11:00
サイゾーウーマン編集部
写真ACより

 映画監督・園子温が、1月31日に自身の制作プロダクションの公式サイトを更新。2022年4月発売の「週刊女性」(主婦と生活社)および、ニュースサイト「週刊女性PRIME」で複数の女性に性行為を強要した疑惑を報じられ、名誉毀損で提訴していた件について、「裁判上の和解により解決いたしました」(原文ママ、以下同)と報告した。現在、芸能界ではダウンタウン・松本人志の性加害疑惑が大きな騒ぎになっているだけに、園氏の発表にもネットユーザーが関心を寄せている。

 09年公開の映画『愛のむきだし』をはじめ、『冷たい熱帯魚』(10年公開)『ヒミズ』(12年公開)などでメガホンをとり、ニコラス・ケイジ主演の『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』(21年公開)ではハリウッドデビューも果たした園氏。映画界で盤石なキャリアを築いたが、22年4月には衝撃的な性的スキャンダルが飛び出し、訴訟に踏み切った。

「きっかけとなったのは、22年3月10、17日発売の『週刊文春』(文藝春秋)にて、複数の女優が映画監督・榊英雄に『性行為を強要された』と告発したこと。さらに同23日には、ニュースサイト『文春オンライン』が俳優・木下ほうかの複数女優への性加害疑惑を報道。日本映画界に激震が走る中、同年4月5、12日発売の『週刊女性』は園氏に関する疑惑をスクープしました。同氏は11年に女優・神楽坂恵と結婚していますが、一方で彼の作品に出たがっている女優たちに手を出している……などと、映画関係者や女優のコメントをもとに伝えたのです」(芸能ライター)

 4月5日発売号では、園氏の悪評が「業界内で後を絶たない」として、映画配給会社の幹部や女優・A、Bらの証言を掲載。自身の作品に出演予定の女優を事務所に呼び出して「性行為を迫った」という例や、女優Aは同氏が「女はみんな、仕事が欲しいから俺に寄ってくる」と話していたことなどを伝えた。また、女優Bいわく、園氏はかねてより「俺は仕事あげるよ」と口にしていたといい、誘いを受けて肉体関係を持ったとも語っていた。

 報道を受け、園氏は同6日までに制作プロダクション「SION PRODCTION」(シオンプロダクション)のサイトを更新し、署名入りの声明文をアップ。前日発売の「週刊女性」の記事ついて、「事実と異なる点が多く、自分自身以外の関係者にも多くのご迷惑がかかっていることを考慮し、代理人を通じて、しかるべき措置をとって参る所存です」と説明した。

 さらに5月19日、同サイトで公開した文章でも、「週刊女性」の記事内容は「事実と異なる点」が多々あると主張。「週刊女性」の発行元である主婦と生活社に対して、損害の賠償と謝罪広告、インターネット上の記事の削除を求める訴訟を提起したことを報告し、「今後、この裁判の中で、記事の内容が事実でないことを明らかにして参りたいと考えております」と宣言していた。

園子温監督、出版社と和解で「松本は何年かかる?」の声

 そして今年1月31日、公式サイトに新たな報告文が掲載された。前述の通り、園氏は「私の名誉を棄損した」として「週刊女性」の版元である主婦と生活社、同誌編集長らを提訴したが、「令和5年12月27日、被告がこの2つのインターネット上の記事を全文削除することを受け入れたことから、裁判上の和解により解決いたしました」と発表。和解に伴い、文章中で「インターネット上の記事」と指している「週刊女性PRIME」の記事は取り下げられたという。

 園氏側のこの発表に対し、ネットユーザーからは「性加害が事実無根であるということはいっさい書かれていない」「記事のどの部分が事実ではないのかを説明しないと疑惑が残る」「和解=無実ではない」という指摘が続出。

 また、「和解まで2年近くかかってる。多くの報道が出ている松本さんの場合は何年かかるんだろう?」「徹底的に戦ってほしい」など、昨年12月27日発売の「週刊文春」で性加害疑惑を報じられた松本を引き合いに出す声も多い。

「年明け1月8日、松本の所属事務所・吉本興業は本人から『裁判に注力したい』との申し入れがあったため、芸能活動を休止すると報告。同22日には松本の代理人弁護士より『本日、令和5年12月27日の一部週刊誌報道に関し、訴訟を提起した旨の連絡を受けましたので、お知らせ致します』とアナウンスしています」(前出・芸能ライター)

 吉本興業のコメントによれば、松本サイドは出版元の文藝春秋ほか1名に対し、本紙やネット上の記事を含めて「名誉毀損に基づく損害賠償請求及び訂正記事による名誉回復請求」を求める訴訟を提起。この先の裁判では“性的行為を強要した事実はない”という点を明確に主張していくという。なお、「週刊文春」はその後の号で続々と“被害者”とされる女性たちの証言を報じており、ほかのメディアでも松本の女性関係についての暴露記事が出ている状況だ。

 園氏の一件を踏まえ、業界内外からは松本の裁判の行方にも注目が集まっているが、果たしてどのような決着を迎えるのだろうか――。



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最終更新:2024/02/02 11:36
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