TBSが誇るブランド枠!

「日曜劇場」2010年以降の視聴率ワースト10! 唐沢寿明『ナポレオンの村』下回った1位は?

2023/11/29 17:53
仲宗根由紀子(エンタメライター)
錦戸亮の画像
クドカン作品で好演した錦戸亮(写真:サイゾーウーマン)

 1956年に「東芝日曜劇場」としてスタートして以来、TBSの看板ドラマ枠として長らく続いている「日曜劇場」。

 今年は4月期の福山雅治主演『ラストマン-全盲の捜査官-』が平均世帯視聴率の全話平均で12.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と好調を見せ、7月期の堺雅人主演『VIVANT』も最終回で19.6%を記録するなど大ヒット。同枠のブランド力は健在といえる。

 とはいえ、現在放送中の鈴木亮平主演『下剋上球児』の平均世帯視聴率は、第1~7話の平均値が9.5%。同枠としては少々寂しい印象であり、この調子が続けば全話平均視聴率において同枠歴代ワースト10に入る可能性もあるだろう。

 そこで「サイゾーウーマン」では、「日曜劇場」枠で2010年以降に放送された全54作品の全話平均視聴率をランキング化。下位の10作品を紹介する。

1位は錦戸亮『ごめんね青春!』、2位に香取慎吾主演作

 ワースト1位は、14年10月期の『ごめんね青春!』で、全話平均7.7%。脚本を宮藤官九郎が手掛けた学園コメディで、主演の関ジャニ∞(当時)・錦戸亮やヒロインの満島ひかりが教師役を演じ、生徒役にはジャニーズWEST(現・WEST.)・重岡大毅、黒島結菜、川栄李奈、小関裕太ら錚々たる俳優がキャスティングされていた。

 初回は10.1%と2ケタで発進したが、第2話で7%台に落ち込み、第7話では自己最低の5.7%を記録。しかし、繊細な脚本やスピード感のある演出が業界内では高く評価され、「第83回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」や「ギャラクシー賞」月間賞などを受賞していた。

 ワースト2位は、15年7月期の唐沢寿明主演『ナポレオンの村』と、SMAP(当時)・香取慎吾主演『家族ノカタチ』で、ともに全話平均9.0%。

 前者は、消滅寸前の限界集落を立て直すため、唐沢演じる“スーパー公務員”の奮闘を描く物語で、ほかに麻生久美子、山本耕史、ムロツヨシらが出演。

 同作は家族で気軽に見られる軽めの作風であったが、同枠で前クールに放送され大ヒットした『天皇の料理番』がシリアス路線だったこともあり、「『ナポレオンの村』は『日曜劇場』にしてはノリが軽くて期待はずれ」と落胆する視聴者も目立っていた。

SMAPメンバーの主演は、中居正広主演『ATARU』など全19作品

 香取にとってジャニーズ事務所(現・SMILE-UP.)在籍最後の連ドラ主演作となった『家族ノカタチ』は、香取演じる“結婚できない男”と上野樹里演じる“再婚しない女”の独身バトルを描くホームコメディ。

 当時、連日報じられる“SMAP解散”報道が図らずもドラマの“宣伝”となっていたが、同クールで高視聴率を記録していたSMAP(当時)・草なぎ剛主演の木曜劇場『スペシャリスト Specialist』と何かと比べられ、「香取はSMAPの低視聴率王」などと報じるメディアも少なくなかった。

 ちなみに、「日曜劇場」でSMAPメンバーが主演を務めたドラマには中居正広主演『ATARU』や稲垣吾郎主演『佐々木夫妻の仁義なき戦い』、木村拓哉主演『グランメゾン東京』などがあり、グループ解散後も含めると全19作品にのぼる。

 また、今回のワースト10には、ジャニーズ主演作が4作品もランクイン。これが原因か否か、同枠では近年、ジャニーズタレントを主演に起用するペースが激減しており、20年以降は昨年4月期の嵐・二宮和也(現在は独立)主演『マイファミリー』の1作品のみとなっている。

 軽めの演出の作品が目立った今回のランキング。「日曜劇場」のファンは、やはり『半沢直樹』や『下町ロケット』のような重厚な演出を求めているのかもしれない。

旧ジャニタレ主演作ランクインしすぎ!
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