コラム
知られざる女子刑務所ライフ156

廃院になった精神病院の闇――元患者が明かす「廊下でレイプ」「差し入れ着服」恐ろしい実態

2022/11/13 17:00
中野瑠美改め瑠壬(作家)

 閉鎖病棟はあったかもしれませんが、昼間は患者さんたちが部屋から出てうろうろしていました。男女一緒やから、当然エッチなことをしてる人もいてましたね。階段の上でSMプレイみたいのしてるとか。さすが、のちに廃院になった精神病院です。

 いちばんエグかったのは、17歳の女の子が毎日廊下でレイプされてたことです。もう抵抗する気力も体力もないようで、いろんな男にやられながら、ぼうっとした目で遠くを見ていました。

 何かの機会で話をすることがあって、「いつからいるの?」と聞いたら、「ずうっと前……」と言うてました。かわいそうな患者さんばかりでしたが、彼女のことは特に気になります。97年には別の病院に移ってるはずですから、元気になってると思いたいです。

 3カ月くらいして、面会に来た父に「1日だけウチに帰りたい。パパと一緒にいたい」と言ったら、父が病院に交渉してくれて、出ることができました。

 そこから実家には戻らず、仲のよかった伯母の家に行き、クルマの鍵と現金10万円をもらって逃げました。伯母は、あとでめっちゃ兄に叱られたそうです。

 今は父とも兄とも「あの病院はなあ」って笑い合えますが、実態は、そんな気楽なもんと違いましたからね。

 ムショもひどいですが、あの病院に比べたらなんてことないです。まあ、もとはといえば覚醒剤に手を出したからで、そこは反省しております。



中野瑠美改め瑠壬(作家)

1972年大阪・堺市生まれ。覚せい剤取締法違反で4回逮捕され、合計12年の懲役を経験。出所後は、刑事収容施設への差し入れ代行業や収容者と家族の相談窓口などを行う。現在は堺市内で「Night Space祭」を経営。著書『女子刑務所ライフ』(イースト・プレス)がある。

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Instagram:@rumichibi1209

瑠壬公式YouTube

最終更新:2022/11/13 17:00
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