知られざる女子刑務所ライフ156

廃院になった精神病院の闇――元患者が明かす「廊下でレイプ」「差し入れ着服」恐ろしい実態

2022/11/13 17:00
中野瑠美改め瑠壬(作家)

精神病院では拘束具をつけられ、一人部屋に

「放さんかい、コラッ!」

 瑠美は帰ろうとして暴れましたが、すぐに強い精神安定剤を打たれて気を失いました。気がつくと手足に拘束具をつけられ、一人部屋に入れられてました。父と兄が高いお金を払って一人部屋にしてくれたんですが、全然うれしくないですよ。

 ドアの下のほうに食器を出し入れする食器口があって、そこからビニール袋に入ったお水やおにぎりが差し入れられてきました。トレイを蹴っ飛ばして、滑らせて入れてくる感じでしたね。

 この後、しばらくは「暴れる」→「強い精神安定剤を飲まされる」が続いてしまいました。口を無理やりこじ開けられるんですよ。

 父は毎日面会に来てくれましたが、強い薬で頭がぼうっとして何も話せませんでした。

 「瑠美ちゃん、かわいそうに。覚醒剤なんか使うから」と泣いてました。

 「パパ、ちゃうちゃう、これは病院で打たれたクスリ……」と言いたくても、言葉が出ないんです。

 これが続いたらガチの廃人ですから、薬を飲まされたら水を大量に飲んでトイレでソッコー吐くことにしました。これがまたつらかったです。

 過食症の方とか経験あると思いますけど、「吐き癖」がついちゃって、喉に指を入れなくても吐けるようになって、ちょっとしたことで吐いてしまうんです。でも、それで薬が回らなくて済んだので、まあよかったです。よくないか。

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