コラム
[再掲]「元極妻」芳子姐さんのつぶやき114

工藤會トップの「死刑」判決を、元極妻が考える――「ほかの組織もざわつく」理由とは?

2022/08/24 20:00
待田芳子(作家)
写真ACより

 特定危険指定暴力団「工藤會」の総裁・野村悟被告と、ナンバー2・田上不美夫被告に極刑が下されてから1年がたった。

 1件の殺人既遂と3件の殺人未遂について、「共謀共同正犯」として起訴された工藤會トップの2人。2021年8月24日に福岡地裁で行われた判決公判では、検察の求刑通り、野村被告に死刑、田上被告に無期懲役が言い渡され、特に日本の刑事裁判史上、指定暴力団最高幹部への死刑判決はこれが初めてとあって、世間に大きな衝撃を与えた。

 なお、野村被告は同判決を不服として、翌25日に福岡高等裁判所へ控訴。今年7月には、野村被告と田上被告が弁護士全員を解雇していたこともわかり、今月24日付の「西日本新聞」によれば、「いまだ控訴審の日程は決まっておらず、裁判は長期化する見通し」だという。

 裁判のゆくえは、今後も世間の注目を集めそうだが、サイゾーウーマンで「『元極妻』芳子姐さんのつぶやき」を連載中の待田芳子氏によれば、工藤會トップ2人の判決については、「ほかの組織もざわつく事態」になっていたとか。その理由は、「推認で死刑判決」という点にあるというが、一体どういうことなのだろうか? 衝撃の判決から1年、同記事をあらためて掲載する。
(編集部)


今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

ヤクザにも使用者責任?

 前回も少し書かせていただきましたが、北九州を拠点にしている五代目工藤會のトップである野村悟総裁に対する死刑判決は、ほかの組織もざわつく事態となっています。 

 今までは、事件が起こるとまず実行犯が逮捕され、供述などからその親分が逮捕される「こともある」的な流れがほとんどでした。そもそもトップが枝(傘下組織)の若い衆の顔と名前など覚えているわけもなく、明確に指示しているかどうかを立証するのは難しいので、そういう流れだったのだと思います。

 一方で、トップに民事的な責任を問うケースは、前からあります。いわゆる「使用者責任」ですね。ヤクザ組織は会社じゃないのに、カタギさんの会社の 「使用者」の概念を持ってきたところで、手段を選ばない感じが伝わってきます。

 2004年には最高裁が山口組のトップである五代目山口組・渡邉芳則組長の使用者責任を認定、「国内最大の暴力団トップに傘下団体組員の使用者責任を認めた初の判断」と報道されました。これが心労になって五代目は引退されたのではないかとまでいわれています。

 この裁判では、抗争相手と間違われて射殺された京都府警巡査部長の遺族が渡邉組長と実行犯に損害賠償を請求、一審大阪地裁はトップの責任は認定しませんでしたが、二審大阪高裁と最高裁は認定しました。

 今回の工藤會の野村総裁の裁判は、民事ではなく刑事裁判での認定です。若い衆に犯行を指示したとして、総裁に死刑、田上文雄会長に無期懲役の判決を言い渡しました。指示したことを示す直接証拠はなく、総裁や会長の組織内の存在感から「事件への関与を強く推認できる」という判断ですから、そりゃ、ほかの組織もざわつきますよね。

 この「推認で死刑判決」は、識者の間でも判断が分かれるようですが、問題視すれば「暴力団をかばっている」と言われてしまうので、なかなか指摘しづらいのだと思います。

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