名前に重大な意味が?

『最愛』ラスト直前“考察”! 梨央が死ぬ暗示? 名前だけで読み解く梓としおりの物語

2021/12/17 14:38
木下けいいち

『最愛』しおりはもう一人の梨央? 名前が意味するもの

 死んだ梨央、ということでしょうか。それとも梨央が死んでしまう(最終話で!?)暗示なのでしょうか。これがたまたまなのか、あえてその名にしたのかはわかりません。そうだとしても世の中には多くのしおりさんが実在します。あまり好ましい使い方とはいえず、公式が実際のところを明かすことはないでしょう。偶然だとすれば、それこそ宿命づけられた名前ということになりそうです。

 ともかく、その視点で橘しおりという存在を考えてみると、冥界と現世を往来するような存在として置かれたのでは、と思えてくるのです。

 死んだ梨央とは何なのかと考えると、あの忌まわしい大学院生・康介に暴虐の限りを尽くされてしまい、その後の人生を「殺されて」しまった梨央なのではと考えることもできてしまいます。そうするとあくまで設定の話として「もしも……の梨央」を生きてきたのがしおりと置き換えることができるのです。

「あの日から人生が一変しました。なのに、あなたは世界を変える30代……」

 第7話で、梨央としおりがあのように取材の形で対峙してしまいました。しおりは、梨央の「もしも……人生を殺されていたら」の存在であるため、パラレルワールドでもない限り、同一人物となってしまいます。1つの世界に同一人物は存在するのは許されない。その結果、しおりが死に至ったのではないでしょうか。

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