ドラマ俳優クロニクル

反町隆史の名を不動にした学園ドラマ『GTO』に見る、『相棒』に至る俳優イメージとは?

2021/11/25 10:00
成馬零一
反町隆史の名を不動にした学園ドラマ『GTO』に見る、『相棒』に至る俳優イメージとは?の画像1
FOD公式サイトより

――ドラマにはいつも時代と生きる“俳優”がいる。『キャラクタードラマの誕生』(河出書房新社)『テレビドラマクロニクル1990→2020』(PLANETS)などの著書で知られるドラマ評論家・成馬零一氏が、“俳優”にスポットを当てて90年代の名作ドラマをレビューする。

 『相棒』(テレビ朝日系)のSeason20がスタートした。本作は、特命係という窓際部署に所属する頭のキレる刑事・杉下右京(水谷豊)と相棒となる刑事の掛け合いが魅力の人気刑事ドラマだが、現在、4代目相棒の冠城亘を演じているのが反町隆史である。

 冠城は法務省から出向してきたキャリア官僚出身の刑事で、普段は飄々としているが、利用できるものはなんでも利用する合理主義者。しかし、奥底には強い正義感を抱えている。そんな冠城を、反町は落ち着いたトーンで好演しているのだが、エリート官僚出身の刑事を反町が演じると知った時は意外だった。筆者にとって反町はエリートとは真逆の存在で、『GTO』(フジテレビ系)の破天荒なヤンキー教師・鬼塚英吉だったからだ。

 「週刊少年マガジン」(講談社)で藤沢とおるが連載していた同名漫画を1998年にドラマ化した本作は、武蔵野聖林学苑の非常勤として採用された鬼塚が主人公。彼が受け持つこととなった2年4組は問題児ばかり集まったクラスで、過去の担任は生徒から陰湿なイジメを受けて全員辞めていた。

 鬼塚も生徒からの嫌がらせを受けて退職に追い込まれそうになるのだが、元不良で暴走族のリーダーだったため、生徒たちの嫌がらせを飄々とかわし、やがて信頼を獲得していく。正面からクソ真面目に説教するのではなく、一緒に悪ノリして学園生活を楽しみながら、生徒たちの心に深く寄り添っていく鬼塚は、今までの学園ドラマにはいない新しい教師だった。

地味にヒット作を残していく遊川和彦もスゴいね

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