コラム
知られざる女子刑務所ライフ117

努力して報われなくても、がんばるしかない! 元女囚が語る「薬物依存更生」への苦しみ

2021/05/16 16:00
中野瑠美改め瑠壬(作家)

 池江選手もですが、清原和博さんもがんばってますね。5月6日のツイッターで、まだ薬物依存に苦しんでることが書かれてました。インタビューを受けたけど、途中でつらくなったそうです。

「少しでも薬物で苦しんでいる方に力になれればと思い受けたが自分の思い上がりだった。インタビューの最中にフラッシュバック、自己否定でどんどん辛く苦しくなった、自分はまだまだ薬物依存に苦しんでる」

 清原さんの偉いところは、これをちゃんと言えること。普通は大物であればあるほど弱音は吐けなくなりますよね。あと、タトゥーを消す施術を受けられているそうです。術後に無理して経過が悪いらしく、トレーニングができんようになったそうで、いろいろ心配ですが、どんどん前に進んでるのがわかります。

 中学・高校生アスリートのための成長期応援サプリメントのアンバサダーに就任されたのもよかったですね。野球選手っぽいユニホームと帽子がほんまにかっこええ……。ほれ直しちゃいましたよ。執行猶予明けで企業タイアップは初めてやそうで、よかったです。

 ちなみに瑠美は「アンバサダー」を知りませんでしたが、編集者さんから「ま『宣伝部長』みたいなもんですかね」と言われました。そうなんですね……。

 何が言いたいかとゆうと、清原さんのように今も人気者で、バラエティ番組とかけっこう出てて、いろんな人に応援されてても、やっぱり「苦しい」ちゅうことです。せやから薬物依存に苦しんでる人たちのことは、清原さんみたいな大物やなくても、やさしく見守ったってほしいです。

高知東生さんも「もらい事故」

 そういえば、清原さんと一緒にがんばってる高知東生さんの「もらい事故」もありましたね。4月29日の東スポに「ドン・ファン元妻」が買うた覚醒剤が高知さんと「同じルート」で買われたらしいそうです。「警察に近い関係者」の「情報」やそうですけど、これはどうですかねえ。

 たしかに覚醒剤は、作る組織によって成分も違うから、ルートがどうとかはわかるんですけど、「“高知ルート”にぶち当たってもおかしくない」そうです。おかしくない、だけで書きますかねえ。たとえば高知さんが警察から事情聴取を受けた、とかなら書くのもアリかなと思いますが……。

 まあ、それも「一度でも覚醒剤を使うた」から漏れなくついてくることですから、もうしゃあない。言われないように毎日がんばるしかありません。

中野瑠美改め瑠壬(作家)

1972年大阪・堺市生まれ。覚せい剤取締法違反で4回逮捕され、合計12年の懲役を経験。出所後は、刑事収容施設への差し入れ代行業や収容者と家族の相談窓口などを行う。現在は堺市内で「Night Space祭」を経営。著書『女子刑務所ライフ』(イースト・プレス)がある。

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Instagram:@rumichibi1209

瑠壬公式YouTube

最終更新:2021/05/16 16:00
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