コラム
知られざる女子刑務所ライフ115

元犯罪者とノーギャラで渡り合う「保護司」というお仕事! 元女囚が更生経験者の採用を提案

2021/04/18 16:00
中野瑠美改め瑠壬(作家)

 今は保護司さんのお仕事を体験できるインターンシップもあるそうですが、その前に誰か忘れてないですか?

 瑠美はいつでも行けますよ、保護司さん活動。元校長先生とかエリートさんに、「不良の気持ち」とかわからへんでしょう。有名大学を出てる人に「マジメに生きろ」とか言われて、マジメに生きられるくらいなら、最初から懲役なんか行きません。

 ここはね、やっぱり事件を起こしても、その後にがんばっている人が「私も昔はワルやったけど、今はがんばってるし」とか言うたら、お手本になるかなと思います。

 瑠美も、ムショでいろんな人を見てきました。事件を起こす理由も人それぞれです。瑠美が聞いても「いや、それはアカンやろ」と思う理由もあるんですが(笑)、それも含めて、共感を持って聞いてあげられるし、ツラくなった時はいつでも相談に乗れますからね。

いつまでも「次がある」でもアカン

 ただ、保護観察中の人を「アカンかったら、またやり直せばええやん」と励ますのか、「『次』はないで」(=こんど逮捕されたら誰も助けてくれへんよ)と緊張させるのかは微妙なところです。少し気持ちに余裕を残してあげるのか、ギリギリ「土俵際」に立たせるのか、ちゅうことです。本人の性格もありますから、どっちが正解かを決めるのは、ほんま難しいんですよ。

 ちなみに編集者さんは「『次はない』とか言われたら死にたくなる」そうですが、いつまでも「まあまた次があるやん」でもアカンのです。

 まあ瑠美も4回パクられ(逮捕され)て、3回懲役に行って、「五度目の正直」で社会復帰しましたから、結局は本人の自覚しかないわけですが、自分の経験で誰かを励ませるなら、懲役もムダにならへんかなと思います。法務省のセンセイ方には、「元懲役の保護司活動」を、ぜひとも検討していただきたいです。

中野瑠美改め瑠壬(作家)

1972年大阪・堺市生まれ。覚せい剤取締法違反で4回逮捕され、合計12年の懲役を経験。出所後は、刑事収容施設への差し入れ代行業や収容者と家族の相談窓口などを行う。現在は堺市内で「Night Space祭」を経営。著書『女子刑務所ライフ』(イースト・プレス)がある。

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Instagram:@rumichibi1209

瑠壬公式YouTube

最終更新:2021/04/18 16:00
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