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ジャニー喜多川とジャニーズJr.の「性的な関係」晩年まで? 元7 MEN 侍メンバーが新たに証言

2021/01/04 20:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 ジャニー喜多川氏がジャニーズ事務所の所属タレントに対して行っていたハラスメントに関して、元ジャニーズJr.の前田航気が新たな証言をしている。

 前田航気は現在22歳。中学一年生でジャニーズ入りし、2018年に結成したジャニーズJr.のグループ・7 MEN 侍のメンバーでもあったが、同年秋に退所が囁かれるように。2019年8月にTwitterを開設し、ジャニーズを退所していたことを報告していた。

 元ジャニーズという肩書を隠さずダンスなどの活動を継続している前田だが、海外向けに日本のエンタメ情報を提供するwebニュースサイト「ARAMA JAPAN(あらま!ジャパン)」が掲載した2021年1月2日付のインタビューで、ジャニー喜多川氏のスキャンダルに関する質問に応えている。

 インタビューで前田は「ジャニーズのタレントや社内の他の誰かからアイドルの虐待について聞いたり、見たりしたことがありますか?」という質問を受け、ジャニー氏とジャニーズJr.の何人かが性的な関係をもっていたと告白。自ら望んでジャニー氏と肉体関係を持つJr.もいたという。

 そうした状況の背景には、ジャニー氏がタレントのデビューに関して強い決定権をもっていた権力構造があると証言していた(現在、記事の中で該当の質問部分は削除されている)。

ジャニー喜多川氏の性虐待裁判
 ジャニー氏が所属タレントに対してハラスメントを行っていたという情報は元ジャニーズの中谷良、元フォーリーブスの北公次、光GENJIとしてデビューする候補メンバーだった木山将吾らが、退所後に出版した暴露本で語ってきた。

 だが、この問題を追いかけたのは「週刊文春」(文藝春秋)だけだった。「週刊文春」は1999年から2000年にかけて複数回ジャニー氏の追及記事を掲載。合宿所として所属タレントに解放している自宅や、ツアー先のホテルなどでジャニー氏が関係を迫ったと報じた。

 被害に遭った少年は複数存在するようだが、彼らがそのハラスメントを拒否できなかったのは、ジャニー氏の機嫌を損なったことによりデビューの可能性が絶たれてしまうのではないかという恐怖があったからだった。

 ジャニーズ事務所はこれらの記事によって名誉を毀損されたとして文藝春秋を訴えるが、裁判では逆に、ジャニー氏のハラスメントに関する記述について、<喜多川が少年らに対しセクハラ行為をしたとの各証言はこれを信用することができ、喜多川が少年達が逆らえばステージの立ち位置が悪くなったり、デビューできなくなるという抗拒不能な状態にあるのに乗じ、セクハラ行為をしているとの本件記事は、その重要な部分について真実であることの証明があった>と結論づけられた。

 前田航気の証言が事実であれば、この裁判以降も、ジャニー喜多川氏の少年たちへの関わり方は変わらなかったということになる。

 ジャニー喜多川氏は2019年7月に亡くなった。その際、各メディアが追悼記事を配信したが、約20年前に裁判所によって事実と認定されたハラスメントについて触れた日本国内の主要メディアは皆無だった。

 他方で海外メディアはこの件についても取り上げた。ニューヨーク・タイムズやBBCなどのメディアはいずれも、裁判によってジャニー氏のスキャンダルが事実として認められた件についても触れながら、訃報を取り扱った。

 また、嵐の活動休止に際して松本潤がアメリカの雑誌「Variety」のニュースサイトでインタビューに応じた際も、実はジャニー氏の性虐待について触れられていた(2020年11月2日付)。

 「Variety」では記者が松本本人に問い質しているわけではないものの、地の文でジャニー氏がハラスメントに関する報道をされていることや、事務所のもつ強大な力によってそのことが日本国内のメディアで報じられていないことを指摘している。

「クリーンなジャニーズ事務所」を目指す滝沢秀明副社長
 ジャニー氏の逝去により、ジャニーズ事務所の体制は大きく変わった。現在はジャニー氏の姪である藤島ジュリー景子氏が社長を務め、滝沢秀明氏が副社長を務めている。

 経営陣の中でも滝沢氏は事務所の体質をクリーンなものにしようと改革を断行しているとされ、2020年中に起きたスキャンダル(Snow Man岩本照、元NEWS手越祐也、KAT-TUN亀梨和也、山下智久、近藤真彦、元宇宙Six山本亮太、美 少年の佐藤龍我)に関して、すべて報道を無視せず対応した。

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 現在、ジャニーズ事務所は海外展開を強く意識している。コロナの影響で嵐のアメリカ進出は道半ばで終わったが、2020年にはSnow Manがタイのイベントに参加するなど、若手グループはアジアを中心とした世界進出に意欲的だ。そうであれば「CD」という現物の売上や「オリコン1位」へのこだわりをいい加減捨て去った方が良いように思うが、もっとも大きな問題として、創業者であるジャニー氏のタブーに向き合わなければならないだろう。これに蓋をできるのは日本国内限定だ。

最終更新:2021/01/04 20:00
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