[連載]ヤリチン卒業!! 叶井俊太郎の子育て奮闘記

ネットで叩かれている「二分の一成人式」に参加! やっぱりあのフレーズはキモかった……

2020/03/02 19:00
叶井俊太郎(映画プロデューサー)

子どもたち全員が言ったセリフが気持ち悪い!

 ココは将来の夢について、「スポーツが好きだからスポーツに関わることがしたい」と、どうにでも取れる発言してたな。チームに所属しているからといって、「バドミントン選手になる!」とか断定せずに言ったのは良かった。成長したらまたやりたいことが変わるだろうし、バドミントンに囚われる必要もないからさ。そして、無事にスピーチ終了。泣かずによくできたよ! みんながんばった! 長いスピーチなのに、紙も見ずに丸暗記してよく覚えたと思う。相当練習したんだろうな。

 子どもたちのスピーチを聞いてそれなりに感動したのですが、子どもたち全員に共通したのは「今まで大切に育ててくれてありがとう」というセリフ……。これはどうなんだろう? 多分スピーチの雛形があって、これがお手本に入っていたのかな? ココはこういうことを思ってないはずだし、オレから言わせてもらうと、「子どもを大切に育てるのは当たり前で、別に子どもに感謝なんぞされたくない!」という気持ちが大きい。

 もうひとつ、何人かの子どもが「将来は親に恩返ししたい」「自分が親の面倒をみる」とか言ってましたが、こういう発言はどうなの? オレが将来寝たきりになったとしても、オレはココに世話してほしくない! 自分の好きなことやっててくれと言いたいね。こっちはこっちでどうにかするから、成人して働いてるなら自分の生活を優先し、親のことなぞ何も考えるな。もっと言うと、盆・正月も顔を見せなくてもいいくらいに思う。

 親に恩返しってなんだろう? お金をあげるってことかな? これこそいらないでしょ。仮にオレが寝たきりの時に、ココが1億円を見舞金として持ってきたら、「そんな金いらんわ!」「自分の子どもに使え!」と怒るね。「親の面倒を見る」「恩返ししたい」、 子どもに言われて感動する親がいるから、こういうことを言うんだろうなあ。ちなみにココは「みんなを笑顔にします」だったかな? 「親の世話をする」と言わない子で良かったよ。

 しかし、 二分の一成人式をネットで調べると、相当叩かれてますな。「感動ポルノ」とか「複雑な家庭環境の子がかわいそうだ」「両親のいない子はどうするんだ」などなど。同じ目黒区の公立小学校では、二分の一成人式が廃止になったらしい。 同じ公立でもやるとことやらないとこがあるみたいだな。

 それにしても10歳の子どもに「今まで育ててくれてありがとう」と言われてもね、これからの10年のほうが親は大変なんだよ……。思春期が来るだろうし、高校・大学とお金が一番かかるわけ。「これからもいろいろお金かかるけど、欲しいものいっぱい買ってください」と言ってくれたほうが、オレ的には「まだ金かかるのかよ!」 と現実的で面白いけどな。

叶井俊太郎(映画プロデューサー)

叶井俊太郎(映画プロデューサー)

2009年9月に漫画家・倉田真由美と入籍した、バツ3の元ヤリチン。09年11月に生まれたココちゃんと現在は家族3人暮らし。著書に『突然、9歳の息子ができました』(サイゾー)『ダメになってもだいじょうぶ—600人とSEXして4回結婚して破産してわかること』(倉田真由美との共著、幻冬舎)がある。

ヤリチン卒業!! 叶井俊太郎の子育て奮闘記

最終更新:2020/03/19 18:41
突然、9歳の息子ができました。 42歳、バツ3、自己破産男の気ままな育児術 / 叶井俊太郎/著
今回の打ち合わせで生まれた叶井さんの名言「子どもは黙って大事に育てられろ!」
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