『ザ・ノンフィクション』レビュー

『ザ・ノンフィクション』整形オーディションに賭ける二人の女性「シンデレラになりたくて…2019」

『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)公式サイトより

NHKの金曜夜の人気ドキュメント番組『ドキュメント72時間』に対し、こちらも根強いファンを持つ日曜昼のドキュメント『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)。6月16日放送のテーマは「シンデレラになりたくて…2019(前編)」。整形オーディションに賭ける二人の女性を追う。

あらすじ:『整形シンデレラ』に賭ける二人の女性

 出場者は無料で美容整形が受けられ、さらにグランプリ受賞者には賞金300万円が贈られる湘南美容クリニック主催の『整形シンデレラオーディション』。第4回の応募者の一人、七海は地下アイドルをしている。二重のりを使った瞼のメイクに手間がかかり、何度もやり直すとメイクだけで2~3時間かかることも。モデルを目指す叶華は歯並びが気になり、アルバイトは「マスクができるから」という理由で歯科医院を選んでいる。二人と、その家族を交えながら、整形前後の様子を伝える。

“感じのいい”七海と叶華が抱える容姿コンプレックス

 整形は『ザ・ノンフィクション』十八番のテーマであり、今年3月には美容外科医に密着した「あなたの顔、治します。」が放送され、有村藍里も患者として登場している。

 七海も叶華も家族仲が良好で安心して見ていられた。「幼少の頃から親に容姿を蔑まれていた」「親が整形に猛反対している」といった家族間での“地獄”がなく、よかったと思う。

 叶華はずっと歯並びを直したかったものの、費用を気にして母親に言い出せず、『整形シンデレラ』出場をきっかけに伝えることができた。母親は、初めて悩みの根深さを知り「申し訳ない気持ちがありました。小学5年生くらいまでのときに(矯正を)やってあげていたらこんな気持ちはしなかったのかな」と話していた。

 七海は弟が3人おり、整形費用を地下アイドル活動で賄おうと思っていたが厳しく、『整形シンデレラ』への応募を決意する。容姿のコンプレックスは時に、それが原因で嫉妬心の塊になったり、愚痴や文句ばかりになったりと、精神面に暗い影を落とすこともあると思うが、七海や叶華にはそうした部分が感じられず、二人とも家族の気持ちを気遣うなど感じがいい。年齢が若いため、まだスレていないのもあるかもしれない(湘南美容外科ホームページによると、七海は21歳、叶華は20歳)。

 『整形シンデレラ』において、整形手術を無料で受けられるのは、応募者のうちわずか10人と、かなりの狭き門だ。応募者は書類審査と面接で20人に絞られ、その後、3泊4日の合宿審査が行われる。そこで、「本当に整形が必要か」などさまざまに審査された後、最終的に10人が選ばれる。

 まったくの推測だが、この合宿の過程で「メンタル面が危うい」と判断された者は落とされるのではないだろうか。感情が安定している七海と叶華を見ていて思う。しかし、容姿の苦しみはメンタル面に相当“刺さる”ものであり、とても感じよくなどしてられない人もいるはずだと、想像して思いを馳せてしまった。

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