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King&Prince・平野紫耀、“天然キャラ”は本物かビジネスか? 専門家がタブーに斬り込む!!

2019/01/03 19:00

 そんな平野を、佐藤先生は“3オーバー”であると指摘する。

「平野さんは、オーバーリアクション、オーバー表情、そしてオーバー連想と、3つのオーバーが見受けられます。これほど“オーバー”が揃っている人は稀有ですね(笑)。普通は、突拍子もない間違えやリアクションなどをすると、恥をかいて終わり。でも、彼の場合はそれが仕事であり、お金に変わるので、演技をしてでも3オーバーで笑いを取っているのだと思います」

 突然振られた話題で、即座にオーバーな返しの演技ができるのは、平野の努力の賜物なのだろうか。

「恐らく、ずいぶん昔に『どうしたらみんなが笑ってくれるか』を考えていた時期があったと思います。それで、奇想天外なことを言えばいいとわかり、そればかりをやり続けてきた結果、今はボタンを押せば出てくるかのように、咄嗟にオーバーな演技が自然とできるようになったのではないでしょうか。もしかしたら、演技ではなく、4割ある天然の部分で返しているときもあるかもしれませんが(笑)」

平野の笑いは時代に求められている

 パフォーマンス学の観点から、演技色が強いとのジャッジが下った平野の天然キャラ。佐藤先生は、そんな平野が生む笑いを「今の時代に求められる」という。一体どういうことなのか。

「『笑い』には3つのパターンがあります。1つは『考え落ち』『まわり落ち』といわれる高級な笑い。これは、よく考えないとその面白みに気づけない笑いで、笑わせる方も笑う方も頭を使います。落語などによく使われる手法で、特に中高年の方が好む笑いです。2つ目は『自虐ネタ』や『あるあるネタ』の笑い。多くの人が共感できる話題で笑いを取るため、笑わせる方は頭を使わないと話せませんが、笑う方は一瞬考えるだけで笑えてしまう。綾小路きみまろさんの小話を思浮かべていただけば、わかりやすいと思います。3つ目は『優越感を抱かせる笑い』という、笑わす方も笑う方もコンマ1秒も考える必要がない、学びはないけど疲れない笑いです」

 佐藤先生は、平野の笑いをこの3つ目のタイプと分析する。

「例えば『卍が地図記号だと知らなかった』という発言ひとつとっても、見ている側は『小学生でも知ってるよ』『バカだなぁ』と、優越感に浸りながら何も考えずに笑うことができるんです。そして、今までの歴史を振り返ってみると、閉塞感に満ち溢れている時代には、このような奇想天外な笑いが求められる傾向にあります」

 かの有名な喜劇王チャールズ・チャップリンが監督・脚本・主演を務めた映画『独裁者』。アドルフ・ヒトラーの独裁政治をモチーフにした動作の“笑い”は、当時の閉塞した時代背景あってこそのものだという。

「チャップリンの笑いには、時代に対する反骨精神、いわゆる“イズム”があります。いつ自分の命が取られるかわからないような閉塞感の中だけに、チャップリンのようなレジスタンティズムのある笑いが、一瞬でも気持ちを休め、ヒトラーに仕返しができたような愉快な気持ちにもなれるとして、ウケたのです」

 現代は、長期に渡る安倍政権や目前に迫った消費増税、諸外国からさらされている脅威など、閉塞的な状況が続いている。また、個人で見ても、貧富の差などの格差があったり、技術の進歩や外国人労働法が通過したことによって「AIや外国人に職を奪われるかもしれない」という先々への不安があったりと、やはり閉塞気味だ。

「命を取られるほどではないため、チャップリンのように、イズムがあったり、命がけで笑わせてくれたりするような笑いまでは求めていないけれど、閉塞感から、束の間開放されるような、パッと笑える笑いがほしい……。現代の人たちはそう感じているのでしょう。だから、何も考えずに笑える、平野さんの“3オーバーな笑い”がぴったりなんです」 

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