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確かにお兄ちゃんは、やり方が露骨

逮捕のアーロン・カーター、Twitterで「何があっても愛してる」アピールの兄ニックを批判

2017/07/18 19:02
ちょ、えっ、えっ、えぇ〜〜〜〜!?(写真は逮捕時)

 1990年代後半から2000年代初めにかけてアイドルとして絶大なる人気を誇り、その後転落していったアーロン・カーター(29)が、最近逮捕されたと報じられた。今回の容疑は、DUI(Driving Under the Influence:アルコールまたは薬物の影響下での運転)とマリファナ所持。兄のニック・カーター(37)は、すぐに「何があっても愛してる」「お前が求めるなら、いつでも助けるから」などとツイート。しかしアーロンは「本当にそう思ってるなら、ツイートじゃなくて直接電話するだろ!」とピシャリ。長年にわたる兄弟の対立は、まだまだ続くようだ。

 アーロンは、7歳の頃から歌手活動を始め、97年にドイツのベルリンで開催されたバックストリート・ボーイズ・コンサートのオープニングを務めたことで注目されるようになった。同グループの最年少メンバーだったニックを兄に持ち、彼にもMVに出演してもらったシングル「Crush On You」(97)は大ヒット。デビューアルバム『Aaron Carter』(同)は10歳にしてプラチナディスク認定を受ける売り上げを誇った。3年後にリリースしたセカンドアルバム『Aaron’s Party (Come Cet It)』(00)では、チャラい格好でラップをする軽いノリが少女たちに刺さり、「お兄ちゃんよりもイケメン」とチヤホヤされまくる。絶頂期だったブリトニー・スピアーズのツアーのオープニングなども務め、史上最年少でビルボードのTop40に4曲チャートインさせた男性ソロアーティストとしての記録を樹立。私生活でも、これまた人気絶頂だった頃のリンジー・ローハンとヒラリー・ダフに二股をかけるなど、押しも押されもしない圧倒的アイドルとしてアメリカの音楽界に君臨していた。

 しかし、18歳から彼の転落人生が始まった。「これからは自分が稼いだお金を自由に使える」と思ったものの、いきなり2億円を超える負債を抱えるハメになったからだ。

 アメリカには子役を守るクーガン法という法律があり、マネジャーを務めていた両親はアーロンが得た報酬の15%を彼名義の銀行口座に入れなければならなかった。7歳から働いていたアーロンは大金を稼いでおり、最低でも口座には2,000万ドル(約22億5,000万円)が入っているはずだった。しかし、口座には200万ドル(約2億2,500万円)しかなかった。おまけに両親がきちんと税金を納めていなかったため、400万ドル(約4億5,000万円)もの税金滞納分の支払いを抱えてしまったのだ。

「アイドルなのに、自己破産なんて恥ずかしいことはできない」とアーロンは必死に働くようになるが、何をしてもかわいかった年齢を過ぎ、良い仕事は回ってこない。もともと細身だったのが一層ガリガリに痩せこけ、11年にはリハビリ施設に入所したため「重度のヤク中」「末期」などとうわさされるように。世間の声を気にせず、退院後も細々と活動し続けたがどうにもならず、26歳になる13年に自己破産を申請した。

 昨年、アメリカのカリスマ的司会者オプラ・ウィンフリーの『Oprah:Where Are They Now-Extra』(「あの人は今」的番組)に出演したアーロンは、「自分は7歳の時から、休む間もなく、家族のために働いてきた。両親がマネジャーで、金を稼ぐためにと、休ませてもらえなかった」「ニックが18歳の時、自分は10歳で、その頃からめちゃくちゃ稼ぐようになった。18歳になるまでに、2億ドル(約225億円)以上は稼いだね」「家が12軒建ってるような広い敷地に住んでて。1000万ドル(約11億2,500円)くらいしたんだけど、そのほとんどを自分が払った」「たくさん支払いをしたのに、自分には何も残ってない。今に至るまで自分の家を所有したこともないんだよ」と激白。

 18歳の時に、自分の口座に200万ドルしかなくて400万ドルの税金を滞納していることを知りショックだったと明かし、「両親からネグレクトされたと感じている」と言いつつも「でも自分は金がすべてじゃない、幸せと愛が一番大事なんだって思ってたしね」と発言。そんな両親の離婚で家族が離散したことをきっかけに気分が沈みがちになり、浴びるように酒を飲むようになった、そのせいで11年にリハビリ治療を受けることになったのだと明かした。さらに「やる気はあるが、レコードレーベルからは興味を持ってもらえないと愚痴りつつも「それでもいい。今後もポジティブに芸能活動を続ける」と誓ってみせたのだった。

 薬物依存のうわさについては、今年4月にツイッターで、「自分は19歳の時に食道裂孔ヘルニアだと診断された。自分に選択肢なんかなかった」と明かし、この病気のせいでストレス性摂食障害になり、激ヤセしてしまったのだと告白。「ヤク中なんかじゃない」と断言し、「もし(自分の外見のせいで)ファンをがっかりさせたり、恥ずかしいと思わせてしまったのなら、本当に済まないと思ってる」と謝罪。「でも、君たちのハートは必ず奪い返してみせるからねっ!」と元アイドルらしくツイートし、ファンを喜ばせた。

 1月にリリースしたニューシングルを1人でも多くのファンの前で歌いたいと、積極的にステージに立ち続けていたが、6月、ファンたちが彼と気づかず「がん患者みたいにガリガリ」「チーズバーガー5つ食べたほうがいい。死にそうだから」などと言っているのを間近で聞いてしまい、ショックでダウンして入院。すぐに退院したが、全米から同情の声が寄せられていた。

 そんなアーロンが15日、DUIとマリファナおよび薬物関連器具所持の容疑で逮捕されたというニュースが流れたのだ。

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