コラム
[連載]安彦麻理絵&田房永子「オンナの絵日記」

くすぶっていた感情の正体を見たり!! 安彦麻理絵&田房永子、女の人生分岐点

2014/09/14 21:00

 私の中で「夜→酒→恋」ってゆー、そんな方程式が今だに根深く残ってるという事を。「酒と恋」がワンセットになってるのよ。せっかく夜になったんだから、酒飲んで恋のひとつでもして、男と遊ばなきゃつまんねー!! っていう、45歳の中年子持ち女にはタブーな感情を、今だに捨て切れずにいた私。それにハッキリ気が付きました。結婚して子どもできたら「夜→酒→恋」の「恋部分」は、まぁカットせざるを得ないわけだよね。そんな感情、自分でもバッサリ切った気でいたんだけど、どうやらそうではなかったようで。それは自分の酒の飲み方を振り返れば、よーくわかる。家で深酒してたって、新しい恋に出会う事なんてないのに、まるでそれを求めるかのよーに、恋部分カットされたのを埋め合わせるかのよーに、しつこくしつこくしつこくしつこく。でも、いっくら飲んでも「あー、なんかつまんないなぁ」って満たされないわけ。今回はその「つまんない、満たされない」の正体、この目で見たり!! って感じでした。

 で、私、自分自身に懇々と言い聞かせましたよ、「アンタ、ダンナいるから!! 子どももいるから!! そんで、もう20代でもないんだから!!」と。この「20代じゃない、もう若くないんだから!!」って部分、私にとってめっちゃ大事なとこ、赤線引っ張って脳みそに叩き込んでおきたいとこで。「いつまでも過去にしがみついてんじゃねーよ!!!!」って、ガッツリ自分をシメましたよ。ま、こーゆー事って別に、玄米生活とかいう以前に、禁酒すりゃー気が付く事だったのかしら? と思いましたが(笑)。

 でもまぁ、自分の中で「ブスブスくすぶってたもんの正体がわかる」って、頭ん中がすんごい楽になるのねぇー。ホントに憑き物が落ちたわ~って感じ。あれから私、また酒飲んだりしてるけど、でももう今までみたいな飲み方してないのよ。「酒と恋」が、自分の中でもうセットになってないから、純粋に酒を「あ~~うめ~~」って味わって飲んでるんです。それと「今日はやめとくか」って、己に休肝日を与える余裕が生まれたのがすごくうれしい☆

 それにしても、こんなふうに「飲んだくれの酒飲み話」ばっかしちゃいましたが、お酒飲まないエイコちゃんは、いつもどんなふーに恋やらかしてたのか知りたい☆ 処女・ブス道突っ走って来た私にとって、酒って結局、恋をころがす為のドラッグだったわけでした。ああ、それってまるで「覚醒剤キメてないとセックスできない!!」ってのと一緒だよねぇ、まったく「酒飲んでないと恋愛できない!!」なんて。

 そんなわけで、私は最近ずっと玄米食ってますが、己の中から「ゲス魂」を抜く気はないので、定期的にブスメシも食って毒注入しながら生きてこうと思っております。ではでは。

安彦麻理絵(あびこ・まりえ)
1969年生まれ、山形県出身。89年「ガロ」でデビュー。女性の「性」と「生」を描き続ける漫画家。『おんなの子の条件』(秋田書店)『再婚一直線!』(祥伝社)『だから女はめんどくさい』(ベストセラーズ)など著書多数。近著に『オンナノコウフクロン』(イースト・プレス)『酒とナミダとマリエと赤子』(竹書房)。

<次のページからは田房永子の日記>

アクセスランキング

今週のTLコミックベスト5

  1. 塩対応な私の旦那様はハイスペックな幼馴染!?~トロトロに甘やかされて開発される体~
  2. 交際ゼロ日で嫁いだ先は年収5千万円のスパダリ農家~20歳、処女を弄ぶ優しい指先~
  3. お花屋さんは元ヤクザ~閉店後の店内で甘く蕩ける~
  4. 体育会系幼馴染は世界一の溺愛男子~全人類の好感度がある日見えたリケジョの私~
  5. 淫魔上司は不器用な溺愛男子~インキュバスが魅せる激甘淫夢は人外の快感~
提供:ラブチュコラ
オススメ記事
サイゾーウーマンとは
会社概要
個人情報保護方針
採用情報
月別記事一覧
著者一覧
記事・広告へのお問い合わせ
プレスリリース掲載について
株式会社サイゾー運営サイト