【連載】永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報14

ボスである議員が大臣になると秘書も偉くなるのか? 永田町の秘書の上下関係

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Photo by Yan Arief Purwanto from Flickr

 国会議員秘書歴20年の神澤志万と申します。セクハラ、パワハラ当たり前! 映画もテレビドラマもかなわないリアルな国会とその周辺について、現役議員秘書が暴露します。

■事務所前に待機する記者が多くなると、その議員の内閣入りは確実

 前回で内閣改造に触れましたが、マスメディアにとって内閣人事のニュースはとても重要です。なので、メディア各社は、いち早く情報を取るために、入閣のうわさのある議員の事務所へ記者を派遣して様子をうかがいます。

 そして、得た情報の信ぴょう性の確認や、取材交渉などを行うわけですが、実際のところ、取材に応じる議員事務所は少数です。だって、総理から電話がかかってくるまで、議員本人も半信半疑の場合が多いのですから。派閥から推薦してもらっていたとしても大臣の人事権は総理の専権ですからね。

 とはいえ総理の秘書官から議員の居場所の直通電話番号などを確認する連絡が入ってくるようになると、事務所も「入閣の可能性」を察して準備をすることができます。その総理の秘書官からの「お伺いの電話」がかかってくるのをキャッチしようと、記者たちは議員会館の「大臣候補」とうわさされる議員の事務所前で待機します。

 事務所前の廊下で、待機というか座り込んでいる記者たちの人数が多くなれば、「あの先生の内閣入りは確実なんだな」と私たち秘書も予想することができるというわけです。本音では、廊下を歩くときに座り込んでいる記者たちを、「ちょっと邪魔だなぁ」と思っていますが。

■大臣が解任されて、突然に職を失う政務秘書官や政策秘書も

 大臣になると、議員は「政務秘書官」を一人、自分で選任することができます。多くの場合、もともといた政策秘書が政務秘書官になりますが、学者さんなど「外部の有識者」を秘書官に任命する大臣もいます。

 「政務秘書官」と「政策秘書」。名前は似ていますが、実は全然違う役職です。別モノなので比べるのもおかしいですが、どちらが偉いかといえば断然「政務秘書官」です。「政務秘書官」とは大臣の秘書官なので、国会議員の政策秘書に比べて権力も責任の度合いも別格で重要な役職です。もっとも「偉い」と「偉そうにする」も全然違いますけどね。でも、なぜか政策秘書のお給料より若干安いのだそうです。公務員のお給料の決め方はフクザツ怪奇なのですが、いつかがんばって書きますね。

 さて、政策秘書が政務秘書官になる場合、空いた政策秘書のポストに「大臣就任の期間限定」で、ほかの人が「政策秘書」として登録されることもあります。この「政策秘書」は国家資格で、誰でもなれるわけではありません。なので、たまに問題になります。

 たとえば、甘利前経済再生担当大臣の事務所は、普段は運転手をしている秘書を「政策秘書の有資格者だから」と政策秘書に登録していました。その期間限定の政策秘書が、週刊誌で報じられた「金銭授受問題」で話題になった人物なのです。運転手だったのに、先輩秘書に肩書を利用されてしまったんですね。この件では甘利大臣は起訴されませんでしたが、この件については、また別の機会に考えたいと思います。

 さて、その一方で、予期せず大臣が解任されてしまい、突然に職を失う政務秘書官や政策秘書もいます。今回の内閣改造でも、そういう方が少なからずいました。今は就職活動に精を出しておられます。

記者も入り待ちするのか……

しぃちゃん

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