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イケメンドラマ特捜部【ジャニーズ&イケメン俳優】

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『世界一難しい恋』(日本テレビ系)公式サイトより

 日本テレビ系で水曜午後10時から放送されている『世界一難しい恋』は、嵐の大野智が主演を務める恋愛コメディだ。大野が演じるのは鮫島ホテルズの社長・鮫島零治。34歳にして社長を務める零治は、ビジネスの才能はあるのだが、幼稚で傲慢な性格のため、社員からは敬遠され、女性からも嫌われていた。

 零治はライバル企業であるステイゴールドホテルの社長・和田英雄(北村一輝)への対抗心から、2カ月後のホテル協会のパーティーに婚約者を連れて行こうと考えていた。そのためにお見合いを繰り返すが、「君は(顔を)いじってないようだな」などと、思ったことをすぐに口にしてしまうため、いつも断られていた。そんな時、中途採用で入った社員の柴山美咲(波瑠)と零治は出会い、彼女をパーティーに連れて行こうと目論む。

 まるで映画『マイ・フェア・レディ』のような展開だが、ドラマ自体は真逆で、社長である自分に対して堂々と意見する美咲を好きになったことで、零治の方が人間として成長するのが本作の面白さだ。

 ホテルチェーンの社長で、1つのミスも許さない零治は、当初すさまじく嫌な奴に見える。しかし、大野の表情があまりにも子どもっぽく、オーバーアクションなので、だんだん「コイツじゃ、しょうがないな」という気持ちになっていく。零治を見守る秘書の村沖舞子(小池栄子)と零治のやりとりなどは、子どもと母親のようで、彼女の、突き放した話し方をしながらも優しく見守っている姿は、小池のクールな演技もあってか、面白い掛け合いとなっている。

 美咲に一目ぼれしたのに、それを認めようとせずに、彼女がおいしいと言った牛乳を目の前で飲んだり、休日出勤中の美咲に子犬の散歩をしているフリをして近づこうとしながらも、自分の気持ちをなかなか素直に伝えられない姿は、小学生の男の子のようだ。

◎冷酷さと子どもっぽさの均衡
 大野が演じてきた役柄は大きく分けると、『魔王』(TBS系)の成瀬領や『鍵のかかった部屋』(フジテレビ系)の榎本径のような感情を表に出さないクールなキャラクターと、『歌のおにいさん』(テレビ朝日系)の矢野健太や『怪物くん』(日本テレビ系)の怪物太郎のような子どもっぽいキャラクターの二種類に分けられる。

 社会的にはクールな経営者だが、行動がいちいち子どもっぽい零治の姿は、今まで大野が演じてきた二種類の役柄を統合した集大成的な存在だと言える。

 この「クール」と「子どもっぽい」のギャップが、劇中の笑いを生んでいるが、零治の幼さが、あまりに強調されているため、ドラマ自体が単調に感じてしまう。例えば、第1話で箱根のホテルを抜き打ちでチェックした零治が、掃除の仕方が雑だった清掃主任と、仕事中に身重の妻が心配で携帯電話をチェックしていたドアマンをリストラする。見ている側としては、そんな些細なことでリストラするなんてひどい社長だと思うのだが、34歳にして業界大手のホテルチェーンの社長になるくらいだから、そこまでやることが彼の経営哲学なのだろうということは納得できる。

 しかし、美咲に惚れたことで、零治はどんどん変わっていき、第2話では、リストラした社員をあらためて再雇用する。この時点で、当初の冷酷な経営者としての顔は消えつつある。

 脚本の金子茂樹は、同じ放送枠で好評だった『きょうは会社休みます。』(日本テレビ系)を手掛けている。綾瀬はるかが演じる、30歳まで恋愛未経験だった女性が年下の男性に言い寄られてドキドキする姿をコミカルに描いた本作は、ハートウォーミングな恋愛ドラマとして人気を博したが、『世界一難しい恋』は『きょうは会社休みます。』の主人公を男にしたような展開となっている。

 どちらの作品も主人公が30代で恋愛経験がないということが共通点だが、それ以上に気になるのは登場人物がびっくりするくらい幼く描かれていることだ。そして、そんな零治に対して会社の人間や秘書は、みんな優しい。

 美咲を演じる波瑠が主演を務めた連続テレビ小説『あさが来た』(NHK)もそうだが、最近は、視聴者のストレスをできるだけ軽減するために、不快な要素をなるべく排除しようとするドラマがヒットしている。その意味で、本作の子どもっぽくて優しい世界観は戦略としては正しいのだろう。

 だが、零治をピュアな子どもとして描けば描くほど、凄腕の経営者というキャリアに説得力がなくなっていく。できれば仕事のパートを細かく描写して、零治の中にある経営者としての残酷な面をもっと描いてほしい。もしくは今後、他人に優しくなったことで、今まであった経営者としての勘が鈍り、会社が危機に陥るような展開がないと、生ぬるいだけの恋愛コメディで終わってしまう。

 せっかく、大野の集大成とでも言うようなキャラクターなので、もっと零治の内面に踏み込んでほしい。彼ならば、子どもっぽさの裏側にある残酷さといった“鮫島零治”の二重性が表現できるはずだ。

(成馬零一)

『Cut 2016年 05 月号 [雑誌]』 大野さんの器用ぶりが恐ろしいレベル amazon_associate_logo.jpg
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