母親もびっくり発言

爆破テロの容疑者が生活保護受給者だったことで、米ネットが大荒れ

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「レディット」でも白熱した議論に

 9.11同時多発テロ以降、テロ対策に全力を注いできたアメリカに大きな衝撃を与えた、ボストン・マラソンの連続爆破テロ事件。3人が死亡、170人以上が負傷するという大惨事となった。FBIは監視カメラの映像を決め手に、タメルラン・ツァルナエフとジョハル・ツァルナエフの兄弟を容疑者だとすぐに特定。タメルラン容疑者は18日に警察と銃撃戦を展開した末に死亡、19日には逃走中のジョハル容疑者が逮捕された。

 最新情報によると、主犯だとされるタメルラン容疑者は、マサチューセッツ州ケンブリッジに居住するイスラム教徒の人物に洗脳されたとのこと。今後も、類似のテロ事件が起きるのではとアメリカ人を不安にさせている。

 アメリカのマスコミだが、タメルラン容疑者がいかに非道徳的な人間だったかを、連日のように報道している。タメルラン容疑者が女性に暴力を振るうことに抵抗を持っておらず、2009年6月に女性を殴り暴行罪で逮捕されていたこと、アメリカ人の妻・キャサリンは精神的に追い詰められていたとも伝えた。彼女は、大学在学中にタメルラン容疑者の赤ん坊を妊娠。大学を中退し、イスラム教徒に改宗し、同容疑者と10年に結婚した。結婚後、タメルラン容疑者は専業主夫になり、暴力とモラルハラスメントでキャサリンを完全に支配下に置いたとのこと。働こうとしないタメルラン容疑者と3歳になる娘のために、キャサリンは毎日懸命に働き、一家の生活を支えてきたと伝えられた。

 地元新聞紙「ボストン・ヘラルド」は24日、ボストン連続爆破テロの容疑者たちがアメリカで生活保護を受けていたと報道。アメリカ連邦厚生省が発表した情報として、「タメルラン、キャサリンと娘は12年まで生活保護で暮らしてきた」こと、「容疑者たちの両親もアメリカに住んでいた時、生活保護を受けていた」こと、「ジョハルは小さい頃、生活保護を受けている両親に育てられたため、アメリカの生活保護で大きくなれた」こと、「ジョハルが、ケンブリッジ市から奨学金を受けていた」ことを伝えた。タメルラン容疑者一家が12年に生活保護を打ち切られた理由は、キャサリンが週に80時間働き、収入が一定額を超えたためだという。一家や両親がどれだけの生活保護を受けていたかは明かされなかったが、長年にわたるため、相当の額になるとみられている。

 大手タブロイド紙「ニューヨーク・デイリーニューズ」は、タメルラン容疑者が今年2月に、ボストンから車で1時間半ほどの距離にあるニューハンプシャーの花火販売店で「一番大きくて、一番うるさい花火」を約4万円分購入したと報道。この花火を使い、ボストン・マラソンでの爆破事件を起こした可能性が高く、アメリカ国民が納めた税金で爆破物を作ったのかと、ネットで大騒ぎになった。

 電子版「ボストン・ヘラルド」の記事には500を超えるコメントが集まり、「我々の税金で爆弾作りを勉強し、我々が必死に働き納めた金で爆破物を作ったのか。これは、生活保護を与えた、マサチューセッツ州の無能な政治家の責任じゃないのか」「アメリカ人を嫌っていたくせに、アメリカ人が納めた税金は受け取ったんだね。その金で爆破物を作り、銃を購入し、ロシアに一時帰国して、どうやってアメリカ人を殺すか勉強して、テロを実行に移した、と。ほかにどんな話が出てくるのかしら」「両親が生活保護をもらっていたのは、ミット・ロムニーが州知事でブッシュが大統領だった時じゃないか」「ブッシュは関係ない。民主党の責任だ」など、移民に対して簡単に生活保護を出す政府、政治家に責任があると非難する意見が飛び交った。

 “アメリカ版2ちゃんねる”とも言われる「レディット」では、「犯罪者が生活保護を受けていたということは、ニュースでもなんでもないのでは? 事件の真相に迫れるものでもなかろう」「生活保護受給者は、テロリストか怠け者だって言いたいんだろ」「これは生活保護受給者を攻撃する記事なのか?」「きっと、生活保護予算を減らす、よい口実になると思ってるんじゃないか」と比較的冷静な書き込みが多かった。

 人気ゴシップサイト「Radar Online」には、「アメリカ国民ではないタメルランが、我々の税金で家賃ゼロの家に住み、生活保護を受け取り、ベンツを乗り回していたわけだね」「アメリカ国民以外の外国人を、国から退去させるべきだ」という書き込みに対して、「私の両親は移民だけれど、一生懸命に働き、生活保護は受けなかった。全ての移民が今回の容疑者家族のように生活保護を吸い取るわけじゃないことを、わかってほしい」と反論する者も。

 有名ゴシップブロガー、ペレス・ヒルトンのサイトのコメント欄には、「生活保護を受けていたとしたら、誰の責任なんだ? 奴らじゃないくて、生活保護を与えてきた政府じゃないか」「生活保護はみんなが考えているように、簡単に手に入るものじゃない」という冷ややかな意見や、「彼らは無罪だ。爆破事件には関係ない。アメリカ政府が仕込んだんだ」という突拍子もないような意見も飛び出ていた。

 彼らの無罪を信じていると声を大にする人物は、もう1人いる。容疑者たちの母親だ。彼女は、ニュースチャンネル「CNN」の取材に対して、「爆破事件は、でっち上げられたものじゃないかという思いがある。ここではみんなそう言っているし。ショーだったんじゃないかって」と言い、あらためて息子たちの無罪を主張。爆破事件の動画も見たそうだが、歩道にべっとりとついた血は「あれは、絵の具でしょ」と言い放った。

 そして、「アメリカに行ったのは、アメリカが我々を守ってくれると信じていたから。安全だと思ったからよ」「でも、こうなってしまったじゃない! アメリカは私の子どもたちを奪ったのよ。アメリカらしいわ、本当に」とヒステリックに叫び、「もうアメリカには行きたくない」と述べた。

 実は、この母親は昨年、アメリカの老舗デパート「ロード・アンド・テイラー」で万引きした罪で捕まっている。このデパートはアメリカに46店舗を持っているのだが、タメルランとジョハルを容疑者だと特定したのも、「ロード・アンド・テイラー」に取り付けられていた監視カメラだったとのこと。なんとも因縁めいた感じがする。

 今回の報道は、テロ対策と生活保護問題を安易に結びつけているような印象を受ける。9.11の際には、イスラム教徒への偏見が生み出され、悪意の連鎖となってしまった過去もある。アメリカでこれ以上、移民や生活保護受給者への偏見が広がらないことを願いたい。

変らなかったよね……

しぃちゃん

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