[女性誌速攻レビュー]「日経ヘルス プルミエ」8月号

読むほどに欲求不満が募る! 「日経ヘルスプルミエ」の優等生っぷり

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「日経ヘルスプルミエ」8月号(日経BP社)

 「日経ヘルス プルミエ」今月号の表紙は、萬田久子。萬田久子といえば、50代向け女性誌「HERS」(光文社)のイメージモデルでもあります。「新しい50代は”キャラ立て”上手」「”幸せ”だけでは満足できない!」といった光文社の女性誌特有のはっちゃけたコピーとともに、無茶なミニスカを穿かされていたりする萬田久子です。なぜそんな他誌の手あかにまみれた女優を表紙に起用したのでしょうか。「アレッ、ラッパのマークの正露丸を買ったはずなのに、ラッパのマークがついてない!」……みたいな、間違えて買う人を狙ったのかなあ。そんなわけないか。

 ちなみに、現在発売中の「HERS」7月号のコピーは「酔える女は、2倍幸せ」。コピーからして酩酊してます。一方、「プルミエ」は「新*毒消しダイエット」。「毒」の文字がど真ん中で目立ちます。読者層はかぶっても方向性は違うので、やはり間違えて買う人はいないでしょうね。併読している人はいるのでしょうか。

<トピックス>
◎特集 老化と病気をストップ! 新*毒消しダイエット
◎最新「UVカットの法則」、教えます!
◎乳液潤い革命

■普通のダイエットとの違いはどこ?

 巻頭特集は「新*毒消しダイエット」。夏に向けてのダイエット特集は食傷気味だよ……と思いつつ、我慢して読み進めます。なんでも女性は更年期(メノポ)にさしかかると、見た目は痩せていても危険なのだそうです。女性ホルモンの減少により、本来脂肪をためる場所ではない肝臓や筋肉に”毒脂肪”がたまり、生活習慣病の原因となるのだとか。

 相変わらず出だしは「女性ホルモンの減少」が病気の遠因になると脅しまくり。その割には、肝心の毒脂肪解消法は、「肉より魚」「ウォーキング」など拍子抜けするほどオーソドックスです。「座禅式呼吸法」なんてのも紹介されていますが、要は深呼吸+ヨガのこと。タイトルに「新」と付く割には目新しさがあまりない。少々ネタに詰まっている感ありの特集でした。

■女ってそんな清く正しくないのよ……

 小特集「幸せ脳を作る 7つの方法」。テレビにも出演している脳科学者の澤口俊之センセイが更年期を楽しく乗り切る方法を解説しています。でも、脳科学系もいいかげん飽きてきたよね。しかも、最も効果的なストレス解消法が「ランチは女友達と食べるべし」だもんな……。学生時代のように仲良しグループを作り、愚痴り合ってストレスを解消するという方法なんですが、ありきたりすぎる上に、女がグループを結成すると、逆にうんざりさせられる可能性大の諸刃の剣であることが抜け落ちています。

 他に「”いい男”を見つける」という方法も提案されていました。「たとえ結婚していても、何歳であっても恋をしましょう! いい男を見ましょう! それによってセロトニンの分泌が高まり、幸せ感を味わうことができます」とのこと。しかし、最後に「浮気をおすすめしているわけではありません。大好きな韓流スターに恋をしたり、いい男の写真を見るだけで脳は活性化しますよ」と、優等生的な注意書きも加えてありました。それじゃたとえ脳が活性化しても、カラダの不満はつのりそう。いや~ん。この特集に限らず「プルミエ」全般に言えることなのですが、どれも理想論ばかりで生身のオンナが見えていない感じがします。心と体を扱う雑誌なのだから、キレイごとだけで済まされない部分にちょっとくらい触れてもいいのでは? と思いました。

■老眼の人にはツラい、濃すぎる老眼企画

 今月号でいちばん勉強になったのは巻末に近い企画「老眼は食い止められる!」でした。まだ老眼になる前なら、簡単なトレーニングで老眼になるのを遅らせることができるとか、100円ショップの老眼鏡と高級老眼鏡の違いとか、実用に徹していて30代が読んでもためになります。残念だったのは、この企画に限って文字がビッシリ詰め込まれ、老眼の人が読むには辛いページだったことです。前半のスッカスカな特集のページを少し回してくれればいいのに。ページ配分大失敗。

 メノポ(更年期)の恐怖を煽って自らその火を消すのが「プルミエ」の最大の特徴なのですが、読者としてはいつもそればかりじゃ苦しいような気がしました。無理やりメノポに絡ませず、老眼ページみたいな一般的なテーマが大きく取り上げられてもいいんじゃないでしょうか。素直な健康雑誌って意外とないので、がんばってほしいと思います!
(亀井百合子)

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