[連載]30代女子の「煩悩部屋」ビフォーアフター

【100均】ダイソー・セリア、プロの片付けグッズ使用実例5! 収納アイデア満載

2024/01/12 14:30
伊藤まき(収納ライター)
(C)GettyImages

 整理収納アドバイザー1級、クリネスト2級の伊藤まきさんが、読者の自宅を片付ける人気連載「『煩悩部屋』ビフォー・アフター」。これまで片付けてきた読者のキッチンを一挙ビフォーアフターで振り返っていきます。使用したのは全部100均グッズなので、ぜひ参考にしてみてください。

※2022年08月29日公開記事を再編集しています。

100均ワイヤーネットとファイルボックス、突っ張り棒でスッキリ

Aさん(東京都23区内在住)
家族構成:1人暮らし
間取り:2K

Before

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[BEFORE]モノの無法地帯です

 今回片付けた場所をチェックしましょう。

 使わないモノを捨て、残ったモノたちの「モノの住所」を決めないと、いくら掃除や片付けをしてもすぐ散らかります。「片付かない片付け」を繰り返すことになり、ストレスと汚れだけが溜まっていきます。

After

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[AFTER]たった400円で、これだけキレイに

 100円ショップの収納ボックスを使い「モノの住所」を徹底的に決めてしまえば、時間やお金のムダが確実に減ります。たった400円で片付きました。

 かさばりそうな収納ボックスを多く揃えるのは、「余計なモノを買いたくない」と考える人に敬遠されがちです。ですが、いくら掃除をしてもすぐに散らかるという人ほど「モノの住所」の徹底にチャレンジしてみてください!

 モノの居場所が整うほど、不要なモノが目立つようになります。そうすることで、自分で管理できる量と、実際に使うモノの量がわかり「必要なモノ」だけが見えてきます。

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100均マグネットフック、吸盤フック

Eさん(世田谷区)
家族構成:一人暮らし
間取り:2DK

Before

【Before】 一瞬でやる気が失せる、汚キッチン

 今回は、キッチンのシンクとコンロ周りを片付けます。モノが散らかり、混沌としています。

 モノの量が収納スペースより多いと、こうなります。Eさん含め、これまで見てきたクライアントの多くは「何度やっても片付かない」と言います。

【Before】「移動」を重ねた、Eさんのキッチン

 「何度やっても片付かない」のは、「モノを移動しているだけ」だから。

 「片付け」とは、使ったモノを元の場所に戻すことを指します。ドラマなどでヤクザの親分が「カタをつける」というように、「邪魔なモノを取り除く」という意味も含みます。つまり、元に戻す。決着をつける。解決をする。取り除く。などです。

 でも、戻す場所がない。捨てる気もないなら、ただの「移動」です。

After

 Eさんのキッチンはタイル貼りなので、吸盤フックで「吊り下げ収納」を作りました。ガスコンロ周りにはマグネットフックが付くので、調理グッズも引っ掛けることができます。

整然としていますね

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100均アルミシート

Kさん
家族構成:一人暮らし

Before

[Before]表面上は、問題なさそうだけど……!?

 部屋をスッキリしたい! と思ったら、片付けだけでは終われません。生活がしやすくて、居心地の良い空間にするには掃除が必要です。Kさんのキッチンを見渡すと、掃除をちゃんとしていると感じました。

 写真からも、見える範囲は問題ナシですが、扉を開ければモノが窮屈そうに詰め込まれています。また、コンロや調味料の“裏側”を覗くと、知りたくない現実が潜んでいました……。

[Before]コンロ脇に置くと、便利な調味料ラックが……

 キッチンシンクやコンロ周りに、頻繁に使う調味料や調理ツールを置くのはとても便利です。使いたい道具をワンアクションで出し入れできて、狭いキッチンでも収納力を確保できます。

 でもちょっと待って! このディスプレイ収納は、「定期的なお手入れ」ができて「大きなキッチン」を持つ人だけに限る収納法です。すべての道具を丁寧に扱う習慣がないと、油とホコリでベッタベタになります。また、ひとつ置くと雪だるま式に増えるのも要注意です。

[Before]コンロ脇からこぼれた食品カスが、油で固まっていました

 恐る恐る、コンロを持ち上げると!? 真っ黒な焦げ跡、青カビ、白カビ、謎の残骸が蓄積されていました。Kさんに限らず、賃貸物件に住む人は「そこまで掃除する必要がない」と考えます。とはいえ、この状態では、座敷わらしも真っ青です。家の空気の流れは、健康面でも大切なので一掃します!

After

[After]モノをどかす手間が消えれば、調理も掃除も楽々!

 Kさん宅のキッチンの“裏側”を掃除して、シンク上にモノを「直置きしない」ルールを持ちました。また、キッチンペーパーやタワシ類も「空中収納」して、「モノの住所」を固定化します。これで、「汚れにくいキッチン」へと変わりました。余白の面積が広いほどに、ホコリや水アカを一度で拭えます。

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【ダイソー】スチールラック、収納BOX(20L)

Mさん(葛飾区在住)
家族構成:3人
間取り:3LDK

Before

古くなったフルーツにも気づかず……

 腰高のカウンターほどモノが置きやすい場所はありません。散らかりを防ぐには、使う目的とルールを持つこと。Mさんの場合は、リビングにいる子どもを見守りながら調理の作業をしたいという目的です。

After

子どもがお手伝いできるカウンターに!

 目的の「調理の作業スペース」を確保したら、「空間の確保」をマイルールにすることでリバウンド防止に。それも難しい場合は、トレーを用意して「この枠内に一時置きをする」とするのもオススメ。

キッチンの動線作りも収納次第!

 朝食に必要なアイテムをグループ化して、準備を簡単にする仕組みです。用意したのは、ダイソーのスチールラック(棚2枚+ポール4本+フック)1,100円(税抜き/ライター調べ)です。同じ時間に使うモノを、ワンセットに考えた収納です。

Before

子どもが触りたがる、ガチャガチャ感!

 「子どもが手の届くモノをすべて出す」という問題です。Mさんが実践した対策は以下の3つ。その結果、上へ上へとモノが溢れてしまいました。

After

出されても戻しやすいモノだけに!

 以前の白い収納箱には、細かいモノが雑多に入っていました。子どもにとっては、宝探しのようにワクワクする箱だったと思います。Afterでは、開けても良い収納箱をあえて用意。印刷機の上は、ゴミ袋なので散らかっても困りません。子どもにとっても、元に戻しやすいモノです。

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100均アルミシート、【セリア】ファイルボックス、【ダイソー】ブックスタンド

叶井俊太郎さん(都内23区内)
家族構成:3人家族
間取り:一軒家

Before

[新居]引っ越してすぐのキッチン(C)maki_organize

 新居に引っ越したことで「手狭になったキッチン」。半分以上のモノを処分してきたのに、すでに「散らかりやすい」とお悩みでした。

引っ越し直後、まだ片付けない状態(C)maki_organize

 「半分以上のモノを処分してきたのに、キッチンが狭すぎて入りきらない!」 と叶井さん。確かに、「厳選されたモノ」しか残っておらず量的にはミニマリストレベルでした。

 シンクやコンロ周りが散らかりやすくなる理由は「モノの住所が決まっていない」と「引き出しの出し入れが不便」なだけ。これを見直せば、簡単です。

After

水切りラックの出番も減ります(C)maki_organize

 シンク周りにあるモノすべてを引き出しに収納したら、こんなにスッキリ! 引き出しの収納を見直したら劇的にスッキリと片付きました。

 旧家では、食器洗浄機が付いてなかったので、これまでの習慣から水切りラックを用意したそうですが、これからは、プラスチック容器以外のすべてを食洗機で洗うことができます。

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▼そのほか、キッチン収納アイデアはこちらも!

伊藤まき(収納ライター)

伊藤まき(収納ライター)

収納ライター・兼・整理収納アドバイザー1級。クリンネスト2級。おがくず工場に生まれ、ホテル清掃員、国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出など“家事の土台”を極めた生活を経て、出版社入社ののち独立、現在に至る。モノを手放すほど「幸運」が舞い込むジンクスを何度も体感! 貧乏神と決別した実体験をもって、整理収納の威力をお伝えします。

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Instagram:@maki_organize

最終更新:2024/01/12 14:36
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