コラム
“中学受験”に見る親と子の姿

中学受験「算数1科目入試」の戦略に失敗――「倍率10倍超え」入試に賭けた母が今思うこと

2022/08/27 16:00
鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー)

 中学受験の過酷さは、多くの人が知るところだと思う。中学受験の勉強は学校の学習にプラスαで行わなければならないので、人によっては体力的に厳しい場合があるし、何より、みんなが同じように勉強をしていくので、「うなぎ登り」のように突出して成績が上がっていくことのほうが稀であり、モチベーションの維持が難しい。おまけに希美さんは、小5秋からの参入でただでさえ時間がない中、4科目受験とあって、相当大変だったはずだ。靖子さんいわく「やることがあまりに多すぎて、どれもこれも中途半端」だったという。

「超難関ではないものの、D学園は最近、難易度が上がってきたので、小6秋の時点で、塾から『ほかの学校も考えるべき』と助言はあったのですが、希美は『D学園しか受けない!』と頑なで……。でも、幸いなことにD学園には4科目受験のほかに、算数1科目入試というものがあることがわかり、我が家はこれに賭けることにしたんです」

 靖子さんが語るには、希美さんは算数が得意。算数に限っては、地元の塾で「優秀」と言われていたので、自信があったそうだ。そこで迷わず、算数1科目入試に照準を定め、ほかの3科目よりも算数の勉強に時間を割くような日々を過ごしたという。

 そして受験本番を迎え、希美さんは算数1科目入試も含め、D学園の4回入試すべてに出願。

 2月1日午後のD学園の算数1科目入試の倍率は10倍を超えていたものの、同じ日の午前中に行われた4科目入試よりも手応えがあり、希美さんは合格を確信して2月1日の夜のネット発表を待ったという。

「ところが、2月1日に一気に不合格を2個ももらうことになってしまい……。希美は放心状態で、翌日のD学園の3回目入試も不合格。結局、その後の4回目入試もダメでした」

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