コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

『上田と女が吠える夜』馬場ももこの女子アナ妬みトークが「ヘタクソ」だと思ったワケ

2022/06/02 21:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 しかし、長年、主に女性タレントや新人の芸人などを対象に、「人を笑う」ことをしてきた芸能人が、人を傷つけないで「自分を笑う」方向にシフトするのは、そう簡単なことではない。加えて芸能人として、制作側や視聴者からオリジナルなネタを求められることを考えると、さらに難易度は上がりそうだ。

 これはこれで難しいだろうと思ってみていたら、いいネタを持っている人を発見した。フリーアナウンサーの馬場ももこである。テレビ金沢に勤務していた馬場だが、『金曜ロードSHOW!・特別エンターテインメント 全国好きな嫌いなアナウンサー大賞2017』(日本テレビ系)に出演した際、ぶっちゃけキャラで注目を集める。そこから『行列のできる法律相談所』や『踊る!さんま御殿!!』(いずれも同)に出演するなど“出世”。現在はフリーとなり、活動の場を東京に移したそうだ。

 5月25日放送の『上田と女が吠える夜』(同)に出演した馬場。彼女には「テレビ局50社受けて落ちた」という、人を傷つけないで「自分を笑う」、しかも人とかぶることはまずないオリジナルなネタがある。同番組は、彼女にとって大チャンス……のはずだったが、思ったほど笑いが取れていなかったように私には感じられた。

 というのも馬場はこのエピソードに合わせて、「いや、本当たまたま、本当たまたま(女子アナ試験に)受かった」と口にする女子アナが「妬ましい」といった発言をしていたのだ。おそらく実話なのだろうが、このネタをチョイスする時点で、ちょっと勉強不足ではなかろうか。

 そもそも、このネタは元TBSアナウンサー・小島慶子が『踊る!さんま御殿!!』などでよく話していて、新鮮味がない。小島はキー局に採用されたが、馬場は50社受けて落ちている。そんな馬場ならではのオリジナルな哀感をもとに「自分を笑う」エピソードがあればいいが、それもなく、単に一方的な妬みだけでなので、印象に残らないのだ。

 また馬場は視聴者だけでなく、番組を制作する側にも「面白い」と思われなくては、次の出演につながらないだろう。「妬み」を武器にするなら、人を傷つけず「自分を笑う」方法を熟考すべきだし、過去に別の誰かが話したネタを二度と口にしてはいけないというルールはないが、もし同じ話をするなら、「自分ならでは」のエピソードで話さないと自分の存在感を示せないのではないか。

 ちなみに同番組に出演していた、元TBSアナウンサーの吉田明世も、「アナウンサーになると妬まざるを得ない」とし、共演者の大久保佳代子から、まだ仕事がそれほどない頃の吉田は、他人を妬みすぎて「肌荒れがひどかった」というエピソードを振られると、「妬んだ数だけ(吹き出物が)出てきた」とオチをつけていた。

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