カルチャー
[女性誌レビュー]「婦人公論」2022年2月号
三田佳子、人生初「やよい軒」の感激を語る! 「婦人公論」幸運特集に漂うのは自己啓発セミナー感?
2022/01/25 18:30
最後に見ていくのは読者から寄せられた体験記コーナー「思わぬラッキーが舞い込んだ」。2件の体験記が紹介されています。
1人目(77歳女性)のラッキー体験をまとめると、“終の棲家と思っていたアパートが取り壊しになり退去されられ、不動産会社から老夫婦に貸せるような家は無いと言われていたが、1Kのアパートに入れた”、“30年以上疎遠だった娘が月1で訪ねてくるようになった”、“隣に住む若い男性があいさつしてくれる”、“娘に1000円あげようとしたら『今までさんざんお世話になったじゃないの』と断られる”。
2人目(71歳女性)のラッキー体験は、“誰かの飼い猫だと思っていたお気に入りの猫が、捨て猫と分かり飼うことになった”、“その猫が逃げたが帰ってきた”でした。
今号の特集タイトル「自分史上、もっとも幸運な一年に」、そして序文の「ハッピー」「引き寄せ」「前向き」といった言葉から、勝手に“宝くじで高額当選!”とか、“思わぬ遺産が転がり込んだ!”とか、そんなことばかり想像していた自分を恥じました。
幸せは、それに気づける人に訪れる――。そのことを、心美しい読者の体験記から教えられました。三田のように、やよい軒で食券を買うことにも楽しみを見いだせるようになることが、幸せへの第一歩なのかもしれません。
最終更新:2022/01/25 18:30