[女性誌レビュー]「婦人公論」2021年12月14日号

小室夫妻を批判するのは「ミミッチイ」? 「婦人公論」で語られる、眞子さま「ホンマモンの恋」

2021/12/01 17:00
島本有紀子(ライター)
「婦人公論」2021年12月14日号(中央公論新社)

 「婦人公論」(中央公論新社)の12月14日号が発売中です。今回の第一特集は「骨、血管、脳―― 老化に負けない新習慣」ですが、気になるのは断然、第2特集の「成年皇族となられて 愛子さまの歩まれた20年」。

 主役は愛子さまのはずですが、ここでも例の小室圭さん・眞子さん夫婦にスポットが当たりがちに……。さっそく中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎佐藤愛子 小室眞子さんは汚濁が渦巻く世界の扉を開けた
◎小田部雄次×辛酸なめ子×山下晋司 「公」と「私」が揺らぐ皇室、継承問題のゆくえは
◎中村玉緒 夫・勝新太郎の思い出が生きる力を与えてくれる

小室夫妻を批判するのは「女の腐ったような奴」!?

 天皇皇后両陛下の長女、愛子内親王殿下が20歳を迎えられたことを受けて組まれた、第2特集「成年皇族となられて 愛子さまの歩まれた20年」。ご誕生から現在までの秘蔵フォトが多数掲載されているほか、3~4歳のころに作られたと思われる工作「しろいおひげのサンタさん」の写真や、学習院女子中等科卒業の際に書かれた作文「世界の平和を願って」全文が掲載され、愛子さまファンにとってお宝となる内容になっています。

 しかし、この愛子さま特集号の中でもやはり、小室圭さん・眞子さん夫妻が異様な存在感を発揮。98歳の作家、佐藤愛子氏が小室さん夫婦について語るインタビューも掲載されているのです。

 “憤怒の作家”とも呼ばれた痛快エッセイの名手、佐藤先生はいったい、小室夫妻の騒動をどう斬るのか……とわくわくしてしまったのですが、佐藤先生は眞子さんにはお優しかった。

 「いやぁ、久しぶりでホンマモンの恋を見ました」「会見の様子をテレビで見ましたが、すっかり感心しました」と絶賛し、国民の一部から“警備などに税金を使うな”という批判があることについては、「ミミッチイことは言わないの」。

 なんでも佐藤先生は、“夫の借金を返しながら税金は滞納せず払っていた”という経験があるため、「『損得』を無視して生きる」ようになったとのこと。我々の税金が……という意見は、損得を無視できない人間の「ミミッチイ」声だと感じるようで、「そんなことを言うのは、昔は『女の腐ったような奴』と嘲笑されたものですよ」と、たしなめています。

 自分の苦労話を持ち出して、“それ程度でグダグダ言うな!”という結論に繋げる、大御所あるある――。しかし、佐藤先生ほどの人生経験を積むことで、小室さんのダース・ベイダーTシャツにイラッとしなくなるのであれば、積ませていただきたいとも感じます。

婦人公論 2021年 12/14号 [雑誌]
パチ屋開店待ちしてしるシニアって元気だもんな
アクセスランキング