コラム
「元極妻」芳子姐さんのつぶやき117

社長がヤクザと食事したら会社が倒産! 元極妻が考える「過剰な暴力団排除」の影響

2021/10/24 16:00
待田芳子(作家)

 日本にも自分を変えられるチャンスがもっとあったらいいのですが、過剰な暴力団排除など、残念な事例しかありません。

 たとえば、この夏に倒産した九州の設備工事会社はお気の毒すぎました。

 会社の社長さんが暴力団関係者と密接交際をしていたと福岡県警が公表したことで、メインバンクが口座を凍結、それから2週間で倒産しています。従業員さん76人が路頭に迷い、取引先約200社に対する負債は約30億円だそうです。県警としては、「暴力団員と付き合うからだ」ということなのでしょうが、ちょっと被害が大きすぎますよね。

 また、社長さんは「相手が暴力団関係者とは知らなかったが、警察の取り調べに知っていたと答えてしまった」と釈明しているそうです。もう少しソフトランディングは図れなかったのでしょうか?

 再就職先を探そうにも、「ハンシャ(反社会的勢力)の会社の人」に認定されてしまうとアウトですから、十数社に断られた方もいるそうです。元従業員さんたちが元社長さんに文句を言っても、「泣き声で謝るばかり」だったとか。

 「ヤクザとごはんを食べたっていいじゃないか」とは申しませんが、死屍累々すぎます。これこそ国会で問題にしていただきたいレベルです。排除する前に更生を支援し、更生している元ヤクザの皆さんを温かい目で見守る体制づくりが必要だと思います。

待田芳子(作家)

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻。夫とは死別。本名・出身地もろもろ非公開。自他共に認める癒やし系。著書に『極姐2.0 旦那の真珠は痛いだけ』(徳間書店)がある。

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最終更新:2021/10/24 16:00
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