インタビュー【前編】

のぶみ新作絵本『はたらきママとほいくえんちゃん』炎上――何が働く母親を怒らせるのか?

2021/07/20 20:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 過去の“いじめ告白”問題によって、7月19日に東京オリンピック・パラリンピック開閉会式の制作メンバーを辞任した、「コーネリアス」ことミュージシャン・小山田圭吾。五輪開催直前の騒動とあって、ネット上では「これ以上、問題が起こらないでほしい」といった心配の声も上がっていた。

 そんな中、同日の夜にSNS上で、絵本作家・のぶみ氏が東京オリンピック・パラリンピック文化プログラム「MAZEKOZEアイランドツアー」に参加していると判明し、「五輪にのぶみ関わってるとか、ますますヤバイ」「小山田の次はのぶみって……この五輪、本当に大丈夫?」など、衝撃を受けるネットユーザーが続出している。

 同氏といえば、2018年に『はたらきママとほいくえんちゃん』(WAVE出版)を出版した際、ネット上で猛批判を集めたことがある。サイゾーウーマンでは、当時、社会学者で武蔵大学社会学部教授の千田有紀氏に、同氏の絵本の問題点について話を聞いていた。再び注目が集まっている今、同記事を再掲する。

 なお、同プログラムの一環として、8月22日にはオンライン配信イベントを行う予定だが、7月20日午後3時の時点で、公式サイトにて「のぶみさんご本人のご意思により出演は辞退されました」と発表されている。
(編集部)


『はたらきママとほいくえんちゃん』(WAVE出版)

 自身が作詞した「あたしおかあさんだから」で、母親の自己犠牲を美化しすぎていると炎上した絵本作家・のぶみ氏。9月22日には、新作絵本『はたらきママとほいくえんちゃん』(WAVE出版)を発表したが、SNSで、発売前にその内容を一部先行公開したところ、ネット上で批判の声が飛び交い炎上に発展、物議を醸した。

 同作は、働きながら子育てをする女性に焦点を当てた内容になっている。

 主人公は、子ども(ほいくえんちゃん)を保育園に預けて、レストランで働いている母親(はたらきママ)。子どもと一緒にいた方がいいのかと悩みつつも、「ママのまえに ひとりのあたしでも あるのよ」という思いを持ち、仕事と子育ての両立を頑張っている。しかしそんな中、子どもが保育園で発熱。母親は、仕事が忙しくてすぐにお迎えに行けず、こんなことなら仕事を辞めよう、と決意するのだが、子どもに「ママ、おしごとをしているとキラキラしてる」「やめちゃダメ」と言われ、思いとどまることに。最後は「こそだては こどもとふたりでしてるんだって おもうようになりましたよ」という、母親と子どもの絆が描かれている。

 ネット上では、同作に対し、「働く母親の姿にリアリティがない」「父親が不在」などと批判されているが、なぜのぶみ氏は働く母親を怒らせるのか? 社会学者で武蔵大学社会学部教授の千田有紀氏に聞いた。

はたらきママとほいくえんちゃん
お父さんは「いつでも見守ってるよ」ということ!?
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