コラム
佃野デボラのホメゴロシ!

西川きよしは、なぜこれほどまで面白いのか? 千鳥、中川家、テンダラー、藤井隆らとの「団体芸」の妙

2020/06/21 16:00
佃野デボラ(ライター)

 話をきよしのレギュラー番組『ごごナマ・おいしい金曜日』に戻すが、この番組の歴代MCたちの「猛獣使い」ぶりにも目を見張る。19年3月までMCを務めていた藤井隆の、大御所であるきよしに最大限の敬意を払いつつも、きよしがトークにおける“徘徊”を始めれば「はい、おじいちゃんそっちじゃないですよ。こっちね」ときっちり軌道修正する手腕には唸ったものだ。19年4月のリニューアルからレギュラーとなった浜本は、藤井とはまた毛色の違う「猛獣使い」だが、こちらはあくまでも「芸人 対 芸人」のスタンスを貫きつつ、きよしの天然ボケを拾いツッコむ自然さと取捨選択の妙(拾えばケガする場合は大胆にスルー)が目を引く。また、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言以降、2カ月の間リモート出演となったきよしに、番組冒頭で「今週はお家でどのように過ごしましたか?」とスタジオからヒアリングし「塗り絵をしたり、パズルをしたり、本を3冊読んだりしました」「ラジオ体操を毎日しています。25日間かけてやっと間違えずにできるようになりました」などというきよしの答えに笑顔でうなずく岩槻里子アナウンサーなどは、もうベテランヘルパーさんの風情である。

 現在の西川きよしと彼を取り巻く状況はある意味、超高齢化社会の理想的なロールモデルと言えるのかもしれない。「お年寄りに優しく」などという歯の浮く金看板ではなく、年少者が年配者に敬意を払いつつも、決して腫れ物扱いせず、現役としてできるサポートをしながら自然なかたちで彼らの居場所を作る。年配者の側も、現役時代と形は違えど「今できるスタイルでの社会参加」を果たし、年配者と年少者が快適に共存できるシステムを……って、何をこの連載で真面目に語り出してるんだおい。まあ、とにかく西川きよしを含む「団体芸」は面白いということだ。今後もハラハラ見守りながら注目していきたい。

佃野デボラ(ライター)

ライター。くだらないこと、バカバカしい事象とがっぷり四つに組み、掘り下げ、雑誌やWebに執筆。生涯帰宅部。

最終更新:2020/06/21 16:00
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