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ネトフリが初公開したランキング!

「Netflix(ネットフリックス)おすすめオリジナル映画」2019年の最高視聴作品TOP10ランキング! SFホラー『バード・ボックス』ほか

2019/12/31 10:00
堀川樹里(ライター)

 2007年にストリーミングサービスを開始したNetflix(ネットフリックス)。12年からは、巨額を投じてハリウッド映画顔負けのハイクオリティーなオリジナル映画・ドラマを製作し、加入者数を劇的に増やしてきた。

 オリジナル映画は高く評価されるようになり、カンヌ国際映画祭など名誉ある映画祭に出品。アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞にノミネート・受賞するようにもなった。巨匠スティーブン・スピルバーグは「ストリーミング作品と劇場公開作品は分けるべきだ」と激怒しているが、ネット上では「良作は評価すべき」「受賞作品は劇場公開作より多くみられているのでは?」などといった意見が多数見受けられる。

 19年、Netflix(ネットフリックス)はストリーミングサービス開始後初となる「1年間で最も視聴されたオリジナル映画とドラマ」(18年10月~19年9月)のランキングを発表し、視聴者数も公開した。オリジナル映画は、作品の70%以上を視聴したらカウントするというフェアな加算法で、それでもすさまじい数字をたたき出している。今回はそんな「19年最も見られたNetflix(ネットフリックス)オリジナル映画」トップ10をご紹介しよう。

『FYRE: 夢に終わった史上最高のパーティー』(2000万回)|Netflix(ネットフリックス)オリジナル映画10位 

 若き起業家として持ち上げられていたビリー・マクファーランドが、2017年にオシャレな島を貸し切って開催した音楽フェス「ファイア・フェスティバル」。これがなぜ未曾有の惨事に終わったのかを、関係者や被害者へのインタビューをもとに制作されたドキュメンタリー番組。ビリーの病的なまでの詐欺師気質、詐欺の手口、どちらかというと信頼できないようなビリーの人間性が見て取れるのに、なぜ投資家たちが彼に騙されたのかを紹介しており、興味深い作品となっている。

 運営に加わっていた有名ラッパーで俳優のジャ・ルール、人気モデルのケンダル・ジェンナー、ベラ・ハディドやヘイリー・ボールドウィンら多数のフォロワーを持つインフルエンサーたちがインスタグラムで配信した写真や動画を見て、高額なチケットや飛行機、宿泊費用を支払った若者がとても多かった。そのため、ミレニアル世代を蝕む「FOMO(SNSを常にチェックしていないと取り残されてしまうという不安症)」を巧みに利用したとも話題に。作品では、若者がいともたやすくSNSに踊らされ、なぜ簡単に詐欺にひっかかるのか、その危険性も伝えている。

 このフェスをめぐりビリーとジャに1億ドルを求める集団訴訟など、多数の訴訟が起こされた。主犯であるビリーは罪を認め、2018年3月に有罪確定。6年の禁固刑に処され、現在連邦刑務所で服役中である。

 あまりの悲惨な結末にあ然としてしまう作品だが、良いこともあった。この作品のインタビューに応じ、「フェス会場やテントの設置の仕事をしていた地元民やフェス参加者たちに食事提供をしていたものの、一円も支払ってもらえなかった」と涙していた地元レストランのオーナーを助けるオンライン募金サイトが設けられたのだ。たちまち目標額を超える募金が集まり、Netflix(ネットフリックス)も公式インウスタグラムのアカウントで視聴者たちに感謝の意を述べている。

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