【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

「吉原の遊女と皇室の女官は似てる」? “下世話すぎる”昭和の皇室記事を紐解く!【日本のアウト皇室史】

  皇室が特別な存在であることを日本中が改めて再認識する機会となった、平成から令和への改元。「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な天皇家のエピソードを教えてもらいます!

“下世話すぎる”昭和の皇室記事

――この前、東京・世田谷にある大宅壮一文庫に出かけて、今から70年くらい前の皇室記事を読んだんですけど、かなりびっくりしました。タイトル「禁じられた女 皇居の奥に仕える女官の生態」ってなんだかすごいんですよ。

堀江宏樹(以下、堀江) サイゾーウーマンの編集さんって、大宅壮一文庫に出入りするんですねぇ。熱心でよろしいことです! で、「禁じられた女」かぁ……独身のまま、男性を知ることもなく、御所にて朽ち果てていくケースもあったとかそういう含みを持たせたいのでしょうか。もしくは手出し不可能な「ミカドの女たち」というようなイメージを抱かせたかったのかなぁ。意味深ですね。 

 でも、実際の内容は、小森三千代さんという、戦前戦後の一時期を皇居で「下女(げめ)」として過ごしたことのある女性のインタビュー記事。掲載雑誌を見てみて。1953年10月臨時増刊の「改造」とかいてあります。戦前の「改造」は、現在も発刊している「中央公論」とも張り合うくらい売れた雑誌ですが、この頃は廃刊も間近、発行部数は低迷していました。左翼系の「進歩的な」論調を売りにしていたのですが……。この記事も表向きは「身分の高低で人間を分断するのは、すごく非人間的な行為だ!」という論調をつらぬいているようですが、読み込むと「皇室の私生活をなんとか知りたい!! いわゆる『菊のカーテン』の向こう側に行きたい!!」といった下世話な好奇心がバリバリと感じられる内容なのですね。

――このインタビュー記事は、昭和の大ジャーナリスト・大宅壮一氏が52年に出版した『実録・天皇記』(鱒書房)という本の内容について、女官経験者の女性に真偽を問う、という内容ですね。大宅氏は「吉原の遊女と、皇居の女官が本質的に同じだ」って言い切っていて、それにこのインタビューを受けている小森さんという方も、明確に否定してないのが気になります……。ホントのところ、どうなんでしょうか?

堀江 もともと大宅壮一って「戦後、強くなったものは靴下と日本の女」みたいなことを言ってのける人ですからね。とりあえず「言っとけ」式の、今でいう炎上商法の書き手だと思いますよ。しかも、この記事が出た頃は、まだ赤線が廃止されていないので、吉原の遊女はもっとナマナマしい存在だったはず。確かに時代を下るにつれ、遊女って映画『吉原炎上』に出てくるように、「いくら豪華な衣装を着ていても、しょせんは虐げられた悲しい女たち」、みたいな存在になってしまうんですが、もともとは「フリーランスの女官」というような意味さえありました。まぁ、はるか昔、平安時代の頃の話ですが。遊女とはセクシー産業の女というより、優雅に遊んで暮らせる女というようなニュアンス。でも、彼女たちのそういう雅な生活を支えているのは、男たちの財源なんですね。

――つまり高級愛人業の女性ということ?

堀江 そうそう。想像してくださいな。お姫様として生まれても、生活のスポンサーがいなくなるケース、ありうるでしょ? つまり親が失業したり、早く死んだり、きょうだいが稼げなかったりして。そういった時に、彼女に有力な結婚相手がいなければ、お姫様としての生活が維持できなくなっちゃうんですね。容貌が悪ければ、ほかのお姫様の召使いになるしかないけど、自分に自信があれば、愛人業でもして自力で稼ぐかー! という。それが遊女。

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