コラム
女のための有名人深読み週報

宮迫博之と徳井義実の「足を引っ張らない」ために――後輩思いの明石家さんまが注意すべきこと

2019/10/31 21:00
仁科友里

 ここであらためて、なぜ私が「このSNS時代、さんまのような大物が後輩を助けるのは、かえって復帰の足を引っ張ることになるのではないか」と思ったかを、考えてみたい。さんまのような大物にお膳立てしてもらい、早々に復帰を狙うと、不祥事を起こした本人たちが「反省が足りていない」と見られる可能性があるからだ。一方、さんま自身も「権力を使った」として、「老害」と言われしまうこともないとは言い切れない。

 さんまが後輩思いなのは、今に始まったことではないようだ。01年、千原ジュニアがバイク事故を起こして、顔がめちゃめちゃになってしまったことがある。もう芸人として活動するのは無理だろうと思っていたところ、先輩後輩含めた芸人の助けがあって復帰にこぎつける。さんまは、ジュニアから、退院祝いとして「レギュラーが欲しい」と頼まれ、一旦は「無理や」と断ったものの、わざわざ冠番組『おかしや?さんま!』(TBS系)のオファーを引き受け、千原兄弟をレギュラーに抜てきしたことがあるそうだ。

 さんまは、ジュニアも宮迫も徳井も、同じように気にかけているつもりかもしれないが、その頃と今では事情が違う。SNSでなんでも拡散できてしまう時代だからこそ、後輩を助ける際、「何を見せないか」がポイントになってくるように思う。公式な場ではあえて厳しめのこと、「助けない」といった旨の発言をして、誰も知らないところで手を差し伸べたり、自分の番組で起用するための根回しをする。SNS時代の「後輩思い」とは、二重人格にも似た複雑な対応が求められるのかもしれない。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

最終更新:2019/10/31 21:00
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